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【沢田康文の欧州競馬リポート】昨年の凱旋門賞馬トルカータータッソ引退 地元ドイツで種牡馬に

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昨年の凱旋門賞馬で今年も3着に善戦したトルカータータッソ(独=M・ヴァイス、牡5)の引退が先頃、発表された。ジャパンC出走の可能性もあったが、残念ながら来日はなくなった。

ドイツ産で父アドラーフルークの同馬は3歳5月のデビュー戦4着以来、通算16戦6勝で、重賞は一昨年のベルリン大賞、昨年のバーデン大賞、凱旋門賞のGⅠ3レースを含む5勝。獲得賞金約422万3472ユーロ(約5億9551万円)は、ドイツ調教馬として歴代最高額だった。

供用先は地元ドイツで、凱旋門賞馬が引退直後に同国の牧場で直接スタッドインするのは史上初めて。初年度の種付け料は2万ユーロ(約282万円)の見込みだ。

一方、同2着のヴァデニ(仏=JC・ルジェ、牡3)は来年も現役続行が決まった。4歳シーズンの初戦にはガネー賞(例年4月末~5月初旬、パリロンシャン、GⅠ、芝2100メートル)が候補に挙がっており、陣営は凱旋門賞制覇を最大目標に掲げている。


なお、オーナーのアガ・カーン4世殿下は、9月30日のサンクルー競馬で故意の肘打ちによってR・ライアン騎手を落馬させたC・スミヨン騎手との主戦騎乗契約を打ち切った。このため、来年は新パートナーと凱旋門賞への道を歩むことになりそうだ。(在仏競馬記者)



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