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【セントウルS】秋競馬開幕!メイケイエールが前哨戦でGⅠ取りに弾みをつける
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中央競馬は今週から中山と中京の2場開催で秋競馬が開幕する。11日の中京競馬場では、産経賞セントウルSが行われる。京王杯スプリングCで重賞5勝目を挙げたメイケイエール(栗東・武英智厩舎、牝4歳)は、夏場の休養でたくましさが増した。スプリンターズS(10月2日、中山、GⅠ、芝1200メートル)でのタイトル獲得に向け、まずは秋初戦で好スタートを決める。
いよいよ始まる秋競馬。その開幕週を飾るのが、産経賞セントウルSだ。秋GⅠ初戦のスプリンターズSにつながる前哨戦で、メイケイエールが主役の座を狙っている。まだ残暑厳しい5日朝、滋賀県の栗東トレセンで担当の吉田助手が好気配を伝えた。
「特にピリピリしたところはなく、順調にきています。精神的にも落ち着いていて、追い切りでも変なところはありませんよ」
今シーズンこそ、GⅠウイナーの仲間入りを果たしたい。その思いはどの馬よりも強い。これまでGⅠに4度挑戦し、今春の高松宮記念では5着。馬場の内めを通った馬が上位を占めた中、❽枠⑰番から外を回って勝ち馬から0秒1差まで追い上げたが、タイトルには届かなかった。
3歳時は前進気勢が強過ぎる〝暴走娘〟だった。昨年のスプリンターズSでは折り合い面の課題を露呈して4着。だが、今年に入って陣営の試行錯誤が実を結びつつある。3走前に制したシルクロードSから通常の手綱より制御力の強い折り返し手綱を装着。落ち着かせる効果がある、覆面の目穴部分を覆ったパシファイアーも着けるなど、馬具の工夫が功を奏してスムーズなレースができるようになった。
前走の京王杯スプリングCは1400メートルでペースも遅く、折り合いを欠いたが、重賞5勝目をマーク。見た目よりもタメが利いていること、規格外の器であることを証明した。ある程度ペースが流れる1200メートルなら、不安はない。
また、前走後の休養でパワーアップした。前回470キロだった馬体重は20キロ増の490キロに。吉田助手は「幅が出て膨らみはあるのですが、それが筋肉なので張りがありますね」と、4歳秋を迎えての成長に目を細める。追い切りの動きも申し分ない。8月31日の栗東CWコースでは素軽いフットワークでラスト1ハロン11秒3(4ハロン52秒0)をマーク。調整役の荻野助手は「落ち着いていてすごくいいね。馬場が悪い時間帯だったけど、しっかり動けていました」とうなずいた。
「ここをいい形で勝てれば楽しみですね」
カイバおけに顔を突っ込んでほおばるキュートな姿を眺めながら、吉田助手は力を込めた。おてんばぶりで人気を集めるアイドル候補のメイケイエール。短距離界のセンターに立つストーリーが、秋競馬とともに幕を開ける。(増本隆一朗)
★アイドルホース1位、ぬいぐるみや写真集にも…メイケイエールは個性的なキャラクターでファンから愛されている。京都競馬場が行った『アイドルホースオーディション2022』では4万903票を集めて1位に輝き、ぬいぐるみ化が決定。来年1月中旬に発売予定だ。さらに16日には『メイケイエール写真集 一生懸命、全力疾走』(㈱ガイドワークス、3300円・税込み)が発売予定。吉田助手は「(人気があって)プレッシャーがかかりますね。ぬいぐるみは欲しいですね」と笑顔を見せた。
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