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初コンビの川田騎手がエスコートし、馬群の間を割って伸びた7番人気のスターズオンアースが、ハナ差で差し切りGⅠ初制覇。管理する高柳瑞調教師も開業12年目で初のビッグタイトルを手に入れた。2着は3番人気のウォーターナビレラ、3着は6番人気のナムラクレア。1番人気のナミュールは10着に敗れ、春のGⅠシーズンは1番人気が3連敗となった。
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牝馬らしからぬど根性で、〝Vロード〟をこじ開けた。息詰まるゴール前。7番人気の伏兵スターズオンアースがハナ差で差し切り、桜の女王の座を奪取。前日の落馬で右目付近に痛々しい傷が残る川田騎手が、激闘を振り返った。
「なにより、勝ち切ってくれたことがありがたく思います。届いた感触はありましたが、着差がわずかでしたので、なんとか出ていてほしいという思いでした」
スタートがひと息も慌てず中団を追走。「思ったよりも進んでいかなかったので、この馬のリズムを大事にしながら、無理させすぎないように道中を歩んだつもりです」。直線は馬群の中で、なかなか進路を見つけられず、ラスト1付近では他馬と接触。それでもひるむことなく末脚を伸ばし、先に抜け出したウォーターナビレラをハナ差、つかまえたところがゴールだった。
「彼女の気持ちの強さが最後、前に出ることにつながってくれたと思います」
管理する高柳瑞調教師は、厩舎開業12年目でのうれしいGⅠ初制覇。近2走は重賞でともに2着だったが、モタれる癖を修正するため、ハミを変更したことが吉と出た。「これまでの当たりのやわらかいハミから、一般的なハミに替えました。力があるのはわかっていたので、結果を出せず悔しかった。みんなが目指す大きいレースを勝ててうれしいです」と笑みを浮かべた。
実家は、父の高柳隆男さんが北海道日高町で経営する牧場。幼いころから馬と親しみ、調教師となってからも、自ら調教にも騎乗するなどして、一頭一頭の個性を的確に把握するように努めている。弟の高柳大調教師は昨年、チャンピオンズC(テーオーケインズ)でGⅠ初制覇。「兄弟ですし、負けないようにしたい」とさらなる高みを目指す。
今後について、所有する社台レースホースの吉田哲哉代表は「オークス(5月22日、東京、GⅠ、芝2400㍍)にいくことになると思います」と言及。指揮官は「ポテンシャル的には(距離が)延びていいと思います」と期待を込めた。同じ馬主の叔母ソウルスターリングは2017年にオークスV。黄色と黒の縦じまが、再び樫の舞台で大暴れをみせる。(山口大輝)
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■スターズオンアース 父ドゥラメンテ、母サザンスターズ、母の父スマートストライク。黒鹿毛の牝3歳。美浦・高柳瑞樹厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は㈲社台レースホース。戦績6戦2勝。獲得賞金1億9835万3000円。重賞は初勝利。桜花賞は高柳瑞樹調教師が初勝利、川田将雅騎手は2014年ハープスターに次いで2勝目。馬名は「地球上の星」。
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◆売り上げ、入場者数 桜花賞の売り上げは193億7818万6800円で前年比106%とアップ。入場者数は8530人(うち有料入場7984人)だった。
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