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【高松宮記念 われかく戦う】メイケイエール武英師「今回は取りにいく」

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【高松宮記念 われかく戦う】メイケイエール武英師「今回は取りにいく」

春のGⅠシリーズが開幕! 短距離王を決める高松宮記念が27日、中京競馬場で行われる。今回と同舞台のシルクロードSで重賞4勝目を挙げたメイケイエールを管理する武英智調教師(41)=栗東=を直撃。前向きすぎる気性の持ち主で、以前は暴走、自滅するケースも目立ったが、陣営が工夫を凝らしたことでレースぶりが良化。人馬ともにGⅠ初制覇が懸かる一戦へ向けて、意気込みなどを聞いた。(聞き手・斉藤弘樹)

――前走のシルクロードSで重賞4勝目。課題だったスピードのコントロールに進境を見せた

「行きたがるそぶりは見せていましたが、我慢が利きましたね。ペースが速いにしても、ようやく一番大事な勝負どころでスッと(力みが)抜けるというのができましたし、確実に次につながると思います」

――試行錯誤して臨んだ


「前回は何が何でも馬をガチッと抑えこむという、これで駄目なら諦めようというくらいの気持ちでやりました。スタッフの努力が実を結んだ感じだったので、僕もすごくうれしかったです」

――そのひとつが折り返し手綱(※1)だった

「当初は競馬で外す予定でしたが、ジョッキーと担当者にゲート裏の雰囲気で決めてもらって着けていきました。パシファイアー(※2)も効いていましたし、落ち着いて競馬で走れた要因なのかと思います」

――16日は池添騎手が騎乗して栗東CWコースで4ハロン51秒5―11秒6

「ジョッキーは『抑えも利くし、落ち着いている。すごくいい』と。今までは調教から競馬から常に悩みながらでしたが、初めて、前回と同じような感じでつくっていってもいいのかなという感じでいます」

――前走と同じ中京芝1200メートルが舞台。左回りも合っている

「普段も(左回りの)火曜日にEコースでよく乗るのですが、すごく乗りやすいです。右回りは3コーナーの入りがどうしても左に張りながら右に曲がっていく感じなので。右が駄目というわけではありませんが、左の方がスムーズですね」

――ポイントは


「相手は関係なく、自分との戦いです。相手は強いですが、チャンスはあるし、今回は取りにいきたいと思っています」

――勢いに乗ってGⅠへ向かう

「昨年の桜花賞が終わったあと、オーナーに『シルクロードSを勝って、(同舞台の)本番の高松宮記念を勝って、という青写真を描いていきたいと思います』とお伝えしました。オーナー(名古屋競馬)は中京競馬場の持ち主(※3)なので、『オーナーのおひざ元で(優勝の)レイをかけてもらえたら最高ですね』と話していました。ここまではその通りにきています」

――厩舎開業5年目。GⅠ初制覇が懸かる

「厩舎としてもオーナーとしても、馬もみんなまだGⅠを勝っていないので。無事に競馬に行って、オーナーと馬に恩返しをしたいですね」

※1 おなか部分の帯からハミを通した手綱のことで、通常のものよりも制御力が強い。馬に安定した姿勢で運動させるために使用する。

※2 覆面の目穴部分をネットで覆ったもの。芝の塊などが目に当たるのを防御し、集中力を高めるために用いられることもある。別名はホライゾネット。

※3 中京競馬場は地元の要求に応えて1953年に名古屋競馬(株)が建設。所有者として施設の整備などを行い、JRAの開催時に賃貸している。JRA全10場のうち直営でないのは中京のみ。


■武 英智(たけ・ひでのり)1980(昭和55)年12月31日生まれ、41歳。滋賀県出身。栗東・領家政蔵厩舎所属で1999年に騎手デビュー。同年22勝で関西放送記者クラブ賞(新人騎手賞)。2012年9月の引退までに通算1887戦66勝。以降は調教助手となり、17年に調教師免許を取得。18年3月に開業した。22日現在、JRA通算1158戦79勝、うち重賞4勝。父の永祥は元騎手、祖父の平三、伯父の宏平は元調教師。武豊騎手、幸四郎調教師ははとこ。

★22日のメイケイエール…滋賀県・栗東トレセンのEコース(ダート)をゆったりと1周。落ち着いた雰囲気で状態も良さそうだ。吉田助手は「前走後は放牧に出してリフレッシュさせました。(厩舎に)帰ってきてからもいい感じにきています。筋肉量が増えて良くなっているし、成長していると思います」と話した。なお、4歳牝馬が高松宮記念を勝てば、GⅠ昇格後では1996年のフラワーパーク(当時は5月開催)以来26年ぶりになる。






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