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サマースプリントシリーズ第2戦・CBC賞が4日、小倉競馬場で13頭によって争われ、8番人気のファストフォースが、格上挑戦ながら鮮やかな逃げ切りで重賞初参戦V。勝ち時計1分6秒0は、3日小倉10Rでプリモダルクが22年ぶりに塗り替えた記録を、さらに0秒4更新する芝1200メートルの日本レコードだ。2着は2番人気のピクシーナイト、3着は6番人気のアウィルアウェイ。1番人気のヨカヨカは5着に終わった。
驚異のタイムに、スタンドがどよめいた。日本レコードとなる1分6秒0。超が付く高速決着を制したのは格上挑戦のファストフォースだ。52キロの軽ハンデも生かし、持ち前のスピードを存分に発揮して逃げ切った。
「行ききれれば、チャンスはあると思っていました。(後続を)待たずに、早めに(アクセルを)踏んでいって、よくしのいでくれましたね」
テン乗りの鮫島駿騎手が白い歯をこぼした。内めの〔3〕枠(3)番から、鞍上が懸命のアクションで促して激しいハナ争いを制した。前半3ハロン32秒3のハイペースを自ら刻み、スパートをかけながら直線へ。最後までしぶとい走りで、後続の追い上げを振り切った。1999年北九州短距離Sでアグネスワールドが樹立した芝1200メートルのレコードは、前日3日の小倉10R・戸畑特別(2勝クラス)でプリモダルクが22年ぶりに塗り替えたばかり。それをわずか1日で、0秒4も更新する衝撃の時計で駆け抜けた。
ファストフォースは3勝クラスに在籍する格下で、今回が重賞初挑戦。昨夏にホッカイドウ競馬からJRAに再転入して連勝したが、前2走は6、8着に敗退していた。「プールに行ったり、いろいろしたりしても、なかなか馬体重が絞れなかった」と西村調教師。体を絞りやすい夏に狙いを定め、1カ月ほどじっくりと乗り込んだことで太めを解消。8カ月半のリフレッシュ放牧明けでも、前走比18キロ減の518キロで出走し、タイトル奪取へとつなげた。
次走は未定ながらも「サマーシリーズを使うことになるのかな。北九州記念(8月22日、小倉、GIII、芝1200メートル)は同じ小倉でいいと思います。オーナーと相談して決めたいですね」と青写真を描く。歴史に名を刻んだ韋駄天が、真夏のスプリント戦線を駆け抜ける。 (山口大輝)
■ファストフォース 父ロードカナロア、母ラッシュライフ、母の父サクラバクシンオー。黒鹿毛の牡5歳。栗東・西村真幸厩舎所属。北海道浦河町・三嶋牧場の生産馬。馬主は安原浩司氏。戦績15戦6勝(うち地方4戦3勝)。獲得賞金7007万4000円(うち地方212万円)。重賞は初勝利。CBC賞は西村真幸調教師、鮫島克駿騎手ともに初勝利。馬名は「第一の力」。
★4日小倉11R「CBC賞」の着順&払戻金はこちら
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