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ユニコーンSが20日、東京競馬場で16頭によって争われ、坂井騎乗で7番人気のスマッシャーが豪快に差し切った。1馬身差の2着に14番人気のサヴァ、3着に3番人気ケイアイロベージが入り、3連複でも10万円を超える大波乱。1番人気のラペルーズは見せ場なく13着に敗れた。
狙いすまして出世のパスポートをもぎ取った。2015年のノンコノユメ以降、6年続けて勝ち馬がのちにGIウイナーへと駆け上がっているダートの登竜門。7番人気のスマッシャーが明るい未来に向かって凱歌を上げた。道中は中団を追走。メンバー最速タイの上がり3ハロン35秒4の末脚で突き抜け、昨年のカフェファラオの記録を0秒5も更新する1分34秒4のレースレコードで初タイトルを獲得した。
「すごくスムーズで、進路ができたら届くだろうと思っていました。きょうの馬場的に時計が速くなると思っていましたが、それでもレコードを出せたのは力がある証拠。素晴らしい馬だと思います」
殊勲の坂井騎手が晴れやかに胸を張る。デビュー3戦目からコンビを組み、その適性を把握。初のマイルという距離にも絶対的な自信を持ち、早い段階からこの1戦での騎乗を熱望していた、
「未勝利(1月30日、中京ダート1400メートル)を勝ったときから、ここで勝ち負けできると思い、目標にしてやってきました。1400メートルで勝ってきていたけど、しまいの脚がしっかりしているし、1600メートルは間違いなく合うと思っていました」
鞍上が感じた勝利への手応えを、二人三脚で結果につなげた吉岡調教師は開業2年目、3度目の挑戦で重賞初勝利。辻野調教師とともに旋風を巻き起こしつつある“角居一門”の門下生は、検量室前で人馬をガッツポーズで出迎え「すごく具合が良かったし、ジョッキーも自信を持って乗ってくれました」と満面の笑み。「1歳の育成期は細くて、ダートを走るとは思わなかった。デビュー当時も弱いところがあったけど、オーナーサイド(ヒダカBU)がローテーションに理解してくれて感謝しています」と目を細めながら語った。
強烈な決め手を武器に同期の砂巧者たちを撃破したスマッシャー。次走は未定だが、今後ダート界をリードする存在となるか注目を集めることは間違いない。(内海裕介)
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■スマッシャー…父マジェスティックウォリアー、母スマッシュ、母の父キングカメハメハ。鹿毛の牡3歳。栗東・吉岡辰弥厩舎所属。北海道浦河町・宮内牧場の生産馬。馬主は(株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン。戦績8戦3勝。獲得賞金5722万3000円。重賞は初勝利。ユニコーンSは吉岡辰弥調教師、坂井瑠星騎手ともに初勝利。馬名は「粉砕者。あらゆる記録を打ち破ってほしい。母名より連想」。
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