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騎手時代に1984、85年シンボリルドルフ、88年オグリキャップで初めて有馬記念3勝をマークした岡部幸雄氏(72)が今年最後の大一番を分析した。騎手目線でルメール騎手の(13)フィエールマンを高く評価しながらも、混戦と判断し、浜中騎手の(6)キセキ、松山騎手の(14)サラキアにも注目した。
今年の有馬記念は枠順抽選を任された。中山芝2500メートル戦は枠順の有利不利が大きいといわれ、各騎手の反応はそれぞれで面白かったが、私の騎手時代の印象は違う。
スタート地点から最初のコーナーまでが近いため、前に行きたい馬には外枠は不利になるだけで、最近よく聞かれるトリッキーな舞台でもない。枠順は内枠なら距離のロスを抑えて走れる、外枠ならもまれずに済むなど、どこにもメリット、デメリットがあり、うまい騎手ほどメリットを生かし、かつデメリットを極力抑えて乗っている。
4年連続4度目のリーディング1位が確定したルメール騎手も当然、枠に応じた騎乗をして好結果を出している。今年はすでに自身が一昨年に記録したGI年間最多8勝に並んでいるように充実一途。周りがよく見えている感じで、菊花賞でコントレイルを苦しめたように、勝利への執念も非常に伝わってくる。
コンビを組むフィエールマンは(13)番と外枠に入ったが、脚質に自在性があるので問題ない。枠順抽選では後入れでゲート内で待たずに済む偶数枠にこだわる騎手もいたが、長く待つことによって馬が落ち着くケースもある。実際、奇数、偶数で勝率に偏りがあるわけではない。
欧州の競馬では全馬のゲート入りに時間がかかる傾向があるので、フランス出身のルメール騎手はこのあたりもお手のもの。フィエールマンが勝利への最短距離にいるのは確かだろう。
ただ、シーズン末期で調整が難しいレースでもあり、他の多くの馬にもチャンスがあると感じている。なかでもどんなレースをするのか興味深いのがキセキ。前走のジャパンCは後続を大きく離して逃げたが、8着に終わった。いかなる理由があったにしても飛ばしすぎで、浜中騎手には行く気になった馬をもう少し待たせる乗り方をしてほしかった。
有馬記念は5着だった一昨年は(14)番枠から先頭に立つまでに距離ロスを強いられ、(11)番枠で同じく5着だった昨年は出遅れが影響。今年は前に行くには絶好の(6)番枠に入った。
控えても大丈夫なタイプなので、逃げ宣言をしている(1)番枠のバビットが行くなら行かせて、とにかくいいリズムで走れば、十分力を発揮できるはず。タフな戦いに強いので、例年よりタイムがかかる今の中山の芝コースもプラスになるだろう。
今年は3(4)歳以上の牡牝混合の芝GI9レース中、牝馬が8勝と大活躍。このレースも牝馬の層は厚く(9)クロノジェネシス、(7)ラッキーライラック、(4)ラヴズオンリーユーも当然、勝って不思議はないが、(14)サラキアにも注目したい。騎乗する松山騎手は今年、デアリングタクトとコンビを組み、無敗で牝馬3冠を制覇し、サラキアも最近の充実が目立つ。人馬の勢いは魅力がある。(元JRA騎手)
★今開催は外枠優勢…今開催の中山の芝コースは外枠が強い。3週目終了時点でもっとも勝率がいい枠はトップの7勝を挙げる〔8〕枠で10.6%。単勝回収率も148%と高い数字を残している。次いで〔5〕枠が9.7%、〔7〕枠が9.1%となっており、〔1〕枠は4%、〔2〕、〔3〕枠は1.8%と不振だ。昨年の同開催では〔1〕枠が勝率11.1%とトップで、次いで〔2〕枠、〔3〕枠が強かったが、今年は明らかに傾向が変わってきている。
★有馬記念の出馬表はこちら 調教タイムも掲載★「有馬記念2020」特集ページはこちら
岡部 幸雄(おかべ・ゆきお) 1948(昭和23)年10月31日生まれ、72歳。群馬県出身。67年に騎手としてデビューし、2005年3月の引退までに中央競馬でマークした2943勝は歴代2位。勝利数は武豊騎手(26日現在4243勝)に抜かれるまで12年6カ月間1位だった。95年から引退まで日本騎手クラブ会長を務めた。14年に“競馬の殿堂入り”。今年秋の叙勲で旭日小綬章を受章。僚誌週刊ギャロップで「名手の競馬学」を連載中。
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