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【南関散歩道】90年代を彩ったダイカツオパール
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全国で展開されているグランダム・ジャパンは『ロジータふたたび。』を合言葉としている。川崎の名牝ロジータが引退したのが1990年。翌91年にはアポロピンクが東京ダービーを勝ち、92、93年の東京大賞典はドラールオウカン、ホワイトシルバーが制するなど、“ロジータ後”も牝馬の活躍が続く。そんな92年に、クイーン賞を勝ったのがダイカツオパールだった。
デビューは3歳(現表記。以下同)の5月。在籍時、騎手として全てのレースで手綱を取った佐々木清明調教師(59)は「入厩するのが遅くて、馬体にもかなり余裕があったから、デビューが遅くなったんだ。ゲートで座るようなところもあってスタートが安定しなかったけど、背中のいい馬だったね」と振り返る。
92年のクイーン賞には前記ドラールオウカンをはじめ、前年に桜花賞を制したスピードデオール、のちに交流ウイナーのイシゲヒカリを生むイシゲスキーなどが出走。4番人気に推されたダイカツオパールは、大外枠からスムーズに3、4番手につけ、抜群の手応えで4コーナーへ。「勝てるかなと思って臨んだ一戦だったね。手応えが良すぎて早く先頭に立ってしまって最後は苦しくなったんだけど、しのぎ切ってくれたんだ」。直線の入り口で抜け出すと、4頭がひしめく激戦をクビ差で制し、重賞初制覇を飾った。
その後、南関では勝ち星を挙げられなかったが、佐賀に移籍してサラブレッドグランプリを制したほか、94年にはJRA芝の小倉日経オープンで5着など活躍。8歳まで走り、通算66戦23勝の成績を残した。
「手放したくなかったから頑張って減量して、50キロで勝ったこともあったんだ。もちろん思い入れのある馬だね」。今と同じように牝馬が熱戦を繰り広げた約30年前のことを、佐々木清師はひとつひとつ思い出しながら語ってくれた。あれから28年。今年のクイーン賞には、どんなドラマが待っているだろうか。
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