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★連覇狙うクリソベリルなど多彩なメンバーが登録 ダート路線の王者決定戦チャンピオンズC
12月6日、中京ではダートのGI、チャンピオンズCが実施される。同レースは、2013年まで「ジャパンCダート」として実施されてきたが、2014年からはチャンピオンズCに改称され、舞台を中京へと移して実施されている。今年のチャンピオンズCには、連覇を狙うクリソベリル(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)、“統ーダートGI”5勝の実績を誇るゴールドドリーム(牡7歳、栗東・平田修厩舎)に加え、今年のJRAダート重賞で2勝を挙げているモズアスコット(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)、サンライズノヴァ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)、カフェファラオ(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)、芝&ダート双方の重賞を制した実績をもつタイムフライヤー(牡5歳、栗東・松田国英厩舎)、クリンチャー(牡6歳、栗東・宮本博厩舎)など3歳から7歳の5世代・18頭が登録しているが、ダート路線の王者決定戦を制すのはどの馬だろうか。なお、チャンピオンズCでは、舞台を中京に移した2014年以降、“統ーダートGI”勝ち馬が6年連続で1着となっている。
★国内ではデビューから負けなしの8戦8勝 史上2頭目の連覇に挑むクリソベリル
クリソベリル(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)が、チャンピオンズC連覇に挑む。同馬は、デビューから6連勝で昨年のチャンピオンズCを制した後、初の海外遠征となった今年2月のサウジCで7着に敗れ、初の敗戦を喫した。クリソベリルはその後、帝王賞→JBCクラシックと“統ーダートGI”を連勝し、国内での成績を8戦8勝としているが、今年もチャンピオンズCを制して、国内での連勝を更に伸ばすことができるかどうか。Vなら、クリソベリルに騎乗予定の川田将雅騎手は7年連続のJRA・GI制覇となる。なお、チャンピオンズCを連覇すれば、2010・11年(当時の名称はジャパンCダート)のトランセンド以来、9年ぶり2頭目となる。
★“統一ダートGI”5勝のゴールドドリーム 3年ぶりのチャンピオンズC制覇なるか
現役トップの“統ーダートGI”5勝を誇るゴールドドリーム(牡7歳、栗東・平田修厩舎)が、2017年以来2度目のチャンピオンズC制覇に挑む。同馬は、2017年にフェブラリーS、チャンピオンズCを制し、史上7頭目のJRAダートGI2勝馬となった。ゴールドドリームはその後も“統ーダートGI”を中心に出走を続けており、昨年のチャンピオンズCでも2着に入っている。ゴールドドリームは今年、サウジC6着、平安S3着、南部杯6着という成績だが、3年ぶりにチャンピオンズCを制すことができるかどうか。Vなら、史上10頭目の“統ーダートGI”6勝以上馬、並びにカネヒキリ、トランセンド(4勝)以来3頭目のJRAダートGI3勝以上馬となる。なお、ゴールドドリームには和田竜二騎手が騎乗する予定。
★中京のダート戦では3戦2勝 昨年3着の雪辱を狙うインティ
今年のチャンピオンズCには、昨年の勝ち馬クリソベリル(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)、同2着馬ゴールドドリーム(牡7歳、栗東・平田修厩舎)、同3着馬インティ(牡6歳、栗東・野中賢二厩舎)、同4着馬チュウワウィザード(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)が登録している。チャンピオンズCに前年の1~4着馬が揃って出走すれば、2013年、2015年に続く3回目となる。2013年は前年2着のワンダーアキュートが最先着(2着)、2015年は前年4着のサンビスタが1着となったが、今年はどのような結果となるだろうか。
インティは、昨年のフェブラリーSを制した後は勝利から遠ざかっているが、中京のダート戦で3戦2勝という成績を挙げており、昨年のチャンピオンズCでは逃げてクリソベリルから0.2秒差の3着に入っている。インティは昨年に続き武豊騎手とのコンビで出走を予定しているが、前年のリベンジを果たすことができるかどうか。
★2年連続JRAダート戦のリーディングサイヤー ゴールドアリュール産駒は3頭が出走予定
種牡馬ゴールドアリュールは、2018年、2019年と2年連続でJRAダート戦でのリーディングサイヤーとなり、現在実施されている“統ーダートGI”12レースでは全日本2歳優駿を除く11レースを制している。同産駒は今年のJRAダート戦でも好成績を挙げており、11月29日現在のJRAダート戦種牡馬成績では2位となっている。ゴールドアリュール産駒はチャンピオンズCで歴代最多の3勝を挙げているが、今年もチャンピオンズCで好成績を挙げて、3年連続のJRAダート戦リーディングサイヤーに前進することができるかどうか。なお、同産駒はクリソベリル(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)、ゴールドドリーム(牡7歳、栗東・平田修厩舎)、サンライズノヴァ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)と“統ーダートGI”勝ち馬3頭が出走する予定。
なお、JRAダート戦種牡馬成績で首位に立っているヘニーヒューズの産駒はサトノギャロス(牡4歳、栗東・西園正都厩舎)が登録している(チャンピオンズCのフルゲートは16頭で、同馬は11月29日現在、出走馬決定順で18番目となっている)。
★“統一ダートGI”で堅実な成績 戸崎圭太騎手とのコンビで挑むチュウワウィザード
チュウワウィザード(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)は、“統ーダートGI”で6戦2勝、2着1回、3着2回と堅実な走りを見せており、昨年のチャンピオンズCでは4着に入っている。同馬は、今年は川崎記念1着、帝王賞3着、JBCクラシック3着という成績を残しているが、昨年4着に敗れたチャンピオンズCで勝利を挙げることができるかどうか。なお、チャンピオンズC優勝馬の前走を見ると、“JBCクラシック組”は最多の5勝を挙げている。
チュウワウィザードに騎乗予定の戸崎圭太騎手は、“統ーダートGI”で通算8勝を挙げているが、JRAで実施されるフェブラリーS、チャンピオンズCでは未勝利となっている。同騎手は今回が7回目のチャンピオンズC騎乗となるが、同レース初勝利を挙げることができるかどうか。
★フェブラリーS勝ち馬3頭が登録 ゴールドドリーム、インティ、モズアスコット
今年のチャンピオンズCには、2017年のフェブラリーS勝ち馬ゴールドドリーム(牡7歳、栗東・平田修厩舎)、2019年のフェブラリーS勝ち馬インティ(牡6歳、栗東・野中賢二厩舎)、今年のフェブラリーS勝ち馬モズアスコット(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)が登録している。3頭のフェブラリーS勝ち馬がチャンピオンズCに出走すれば、2008年、2013年に続き3回目となるが、どの馬が先着するだろうか。なお、モズアスコットが勝てば、史上4頭目の同一年フェブラリーS&チャンピオンズC制覇となる。
また、モズアスコットは2018年の安田記念勝ち馬で、芝&ダート双方でGI勝利を挙げている。今年のチャンピオンズCには、2017年ホープフルS勝ち馬タイムフライヤー(牡5歳、栗東・松田国英厩舎)も登録しており、同馬にはモズアスコット以来の芝&ダートGI制覇がかかる。タイムフライヤーは8月のエルムSでダート重賞初制覇を飾ったが、芝に続きダートでもGIを制すことができるかどうか。
★2年ぶり4回目の勝利を目指す関東勢 南部杯を制したアルクトスなど5頭が登録
チャンピオンズCは今年で21回目を迎えるが、過去20回の勝ち馬を見ると、関西馬が16勝を挙げており、関東馬は3勝にとどまっている。今年のチャンピオンズCには、前走の南部杯で“統ーダートGI”初制覇を遂げたアルクトス(牡5歳、美浦・栗田徹厩舎)、2016年の勝ち馬サウンドトゥルーの弟で、チャンピオンズCきょうだい制覇がかかるアナザートゥルース(セン6歳、美浦・高木登厩舎)など5頭の関東馬が登録しているが、2018年ルヴァンスレーヴ以来、2年ぶり4回目の勝利を挙げることができるかどうか。なお、アルクトスには田辺裕信騎手、アナザートゥルースにはM.デムーロ騎手が騎乗する予定。
★2018・19年と2年連続Vの3歳馬 今年は力フェファラオ、デュードヴァンが登録
チャンピオンズCでは、2018年ルヴァンスレーヴ、2019年クリソベリルと3歳馬が2年連続で勝利を挙げている。今年はシリウスSを制した力フェファラオ(牡、美浦・堀宣行厩舎)、ユニコーンS2着のデュードヴァン(牡、美浦・加藤征弘厩舎)と2頭の3歳馬が登録しているが、今年の3歳勢も勝利を挙げることができるかどうか(※デュードヴァンは11月29日現在、チャンピオンズC(フルゲート16頭)の出走馬決定順で17番目となっている)。
力フェファラオはデビュー以来5戦4勝という成績で、ジャパンダートダービー7着が唯一の敗戦となっている。デビュー6戦目でチャンピオンズCを勝てば、昨年クリソベリルが記録した同レースの最少キャリア優勝記録に並ぶが、JRAの競馬場で無敗の力フェファラオは古馬の強豪たちを破ってGI初制覇を遂げることができるかどうか。なお、同馬にはC.ルメール騎手が騎乗する予定。
★今年のJRA“古馬ダート重賞”で最多勝の6歳馬 ダート戦で安定した成績残すクリンチャー
今年実施されたJRA“古馬ダート重賞”では、6歳馬が最多の5勝を挙げている。チャンピオンズCには、今年のJRA“古馬ダート重賞”勝ち馬であるモズアスコット(牡、栗東・矢作芳人厩舎)、サンライズノヴァ(牡、栗東・音無秀孝厩舎)、クリンチャー(牡、栗東・宮本博厩舎)を含む5頭の6歳馬が登録しているが、好走することができるかどうか。
このうち、クリンチャーは3歳時に皐月賞4着、ダービー13着、菊花賞2着と三冠レースすべてに出走し、4歳時にはフランスの凱旋門賞に挑戦(17着)するなど、デビューから芝のレースに出走を続けてきた。同馬は今年2月の仁川Sからはダート戦に出走を続け、7戦1勝、2着4回、3着1回と安定した走りを見せている。果たして、クリンチャーは芝では成し遂げていないGI制覇をダートの舞台で叶えることができるかどうか。なお、同馬には三浦皇成騎手が騎乗する予定。
★1番人気馬が7連勝中のJRA・GI チャンピオンズCは過去20年で1番人気馬が7勝
今秋のJRA・GIレースは、スプリンターズSからジャパンCまでの7戦すべてで1番人気馬が勝利を挙げており、1985年菊花賞~1986年桜花賞と並び、グレード制が導入された1984年以降のJRA・GIでの1番人気馬の最多連勝記録となっている。チャンピオンズCで1番人気馬が勝てば、グレード制導入以降で初の8連勝となるが、JRA・GIでの1番人気馬の連勝は継続されるだろうか。なお、チャンピオンズCは、2000年の創設以降20年で1番人気馬が7勝を挙げている。
★ステイヤーズS4勝目を目指すアルバート ステイヤーズS初参戦の岩田康誠騎手が騎乗予定
アルバート(牡9歳、栗東・橋口慎介厩舎)が、ステイヤーズS4勝目を目指す。同馬は2015年の同レースで重賞初勝利を挙げて以降、主に芝2500メートル以上のレースに出走し、2016・17年のステイヤーズSを勝利して同一重賞3連覇を遂げている。アルバートは2018年は出走取消、昨年は2着となっているが、3年ぶりにステイヤーズSを勝利し、同レース4勝目を挙げることができるだろうか。Vなら、同一JRA重賞4勝はコウエイトライ、オジュウチョウサン以来3頭目の達成で、平地重賞では初の快挙となる。なお、アルバートに騎乗予定の岩田康誠騎手はステイヤーズS初参戦となるが、芝3000メートル以上の平地重賞で現役2位タイの9勝を挙げている。
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