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【アルゼンチン】オーソリティが年長馬撃破!
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初対戦の年長馬たちを難なく撃破だ。アルゼンチン共和国杯が8日、東京競馬場で18頭によって争われ、ただ一頭の3歳馬で3番人気のオーソリティが、青葉賞から骨折による休養を挟んで重賞連勝を飾った。手綱を取ったルメール騎手は天皇賞・秋、京王杯2歳Sから、東京で開催日3日連続の重賞制覇。2着には6番人気のラストドラフト、1番人気ユーキャンスマイルは4着に敗れた。
GI8連戦を前に、名手が“確変状態”に突入だ。穏やかな秋空の下、5月の青葉賞1着以来となる3歳馬オーソリティが初対戦の年長馬たちを一蹴。初コンビながら、タンゴの熟練者のごとく息ぴったりの手綱さばきを見せたルメール騎手は、天皇賞・秋(アーモンドアイ)、京王杯2歳S(モントライゼ)から東京の開催日3日連続で重賞制覇を決めた。
「休み明けでコンディションが心配だったけど、木村厩舎がいい仕事をしてくれました」
前週、同じ勝負服((有)シルクレーシング)で臨んだ天皇賞の勝利騎手インタビューでは、重圧から解放されて思わず涙をこぼしたが、この日は笑顔。直線半ばであっさり抜け出す横綱相撲での快勝に「長く脚を使う馬だからちょっとずつ加速した。坂を上がってトップスピードだったけど、ゴールまで止まらなかった。休み明けで本当にすごい」とその持久力をたたえた。
3歳馬の勝利は、スワーヴリチャード以来3年ぶりだ。青葉賞を勝った後に骨折が判明。日本ダービー、菊花賞を見送りながら見事に立て直してのGII連勝に、木村調教師は「骨折箇所への不安はなかったけど、蹄(ひづめ)が弱い馬で、2戦目(芙蓉S)もホープフルSも本当に苦労した。ダービーに出られなかったのは残念だったが、蹄が伸びる意味ではやりやすかったかもしれません」としんみり。「調教も本当に難しい馬。今回も判断に悩みましたが、結果的にはよかった」と“攻め”の調教でつかんだタイトルに笑みを浮かべた。
今後は未定だが、トレーナーは「GIに使わせてほしい気持ちはあります。皆さんの後押しがあれば」とファン投票で選ばれる有馬記念(12月27日、中山、GI、芝2500メートル)も選択肢に入れる考えがあることを明かす。挫折を乗り越えた大器。念願の大舞台に立つ日も、そう遠くはなさそうだ。(内海裕介)
★8日東京11R「アルゼンチン共和国杯」の着順&払戻金はこちら
■オーソリティ 父オルフェーヴル、母ロザリンド、母の父シンボリクリスエス。鹿毛の牡3歳。美浦・木村哲也厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。戦績6戦4勝。獲得賞金1億5778万6000円。重賞は2020年GII青葉賞に次いで2勝目。アルゼンチン共和国杯は木村哲也調教師、クリストフ・ルメール騎手ともに初勝利。馬名は「権威。威信。3冠を達成した父のような活躍を願って」。
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