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デビュー13年目の伊藤工真騎手(30)=美・金成=が、菊花賞で初のクラシック騎乗を果たす。コンビを組むロバートソンキーは、1勝馬ながら神戸新聞杯で3着に入った惑星。自らの手でつかみ取ったチャンスを生かし、陣営への感謝の気持ちを淀の3000メートルにぶつけるつもりだ。
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7年ぶりの夢舞台だ。ロバートソンキーに騎乗する伊藤騎手は2013年スプリンターズS(アウトクラトール10着)以来3回目の平地GI挑戦。「保坂オーナーと林先生からチャンスをいただけたので、しっかり結果で恩返ししたい。緊張も楽しみもどちらもあります」と心境を明かす。
3走前からコンビを組む相棒は神戸新聞杯で14番人気の低評価を覆して3着。1勝馬ながら見事にラスト1冠の切符をつかんだ。「良馬場でやれたのが良かったですし、リズム良く運べたので最後もいい脚を使ってくれました。素直で何も注文をつけることがないし、扱いやすいです」と素質にほれ込んでいる。
中学3年生のときにテレビで見た騎手の姿にあこがれ、福島県からJRA競馬学校の門をたたいた。13年間で積み重ねた勝ち星は112。決して順風満帆とはいえないが、今年はJRA最初のレース(1月5日中山1Rオイデヤスダイジン)を制して弾みをつけ、初めてのクラシック騎乗を引き寄せた。
「勝ち星が減ると自然と乗り鞍も減ってくる。そういう時期は大変でしたけど、その中でも騎乗を依頼してくれる方がいます。ひとつひとつしっかりと期待に応えたいですね。今はすごく競馬が楽しいんです」
まだ少年のようなあどけなさを残す瞳がきらりと輝いた。障害戦にも騎乗する“二刀流”が愛馬の切れ味を最大限に引き出す。
(漆山貴禎)
★菊花賞の出馬表はこちら 調教タイムも掲載
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