最新競馬ニュース

【菊花賞&富士S】レースの注目点


©サンケイスポーツ


 2,889  5  0

【菊花賞&富士S】レースの注目点

★無敗での達成なら父以来15年ぶり3頭目 史上8頭目の三冠制覇に挑むコントレイル



 コントレイル(牡、栗東・矢作芳人厩舎)が、2011年のオルフェーヴル以来、9年ぶり8頭目の三冠制覇を狙う。同馬は昨年9月15日、阪神の新馬戦でデビューして以来連勝を続けており、皐月賞は半馬身差、ダービーは3馬身差で優勝。秋初戦の神戸新聞杯も2馬身差で勝ち、ここまでの通算成績は6戦6勝。果たして、コントレイルは“三冠馬”の称号を手にすることができるだろうか。なお、これまで皐月賞とダービーを制した馬は、コントレイルを除き23頭だが、このうち15頭が三冠へ挑戦して7頭が三冠馬となった。無敗での三冠制覇となれば、1984年の三冠馬シンボリルドルフコントレイルの父で、2005年の三冠馬ディープインパクトに次ぐ史上3頭目の快挙となる。



★連勝街道を突き進むコントレイル デビューから7連勝で三冠制覇なるか



 コントレイル(牡、栗東・矢作芳人厩舎)は、デビューから6連勝中だが、2戦目の東スポ杯2歳Sから前走の神戸新聞杯まで重賞で5連勝を記録している。JRA設立以降、デビューからの連勝はシンボリルドルフなど6頭が記録している「8連勝」、JRA平地重賞競走での連勝はテイエムオペラオーが記録した「8連勝」が最多記録となっているが、連勝街道を突き進むコントレイルは、これらの記録にどこまで迫れるだろうか。



 また、コントレイルは前走の神戸新聞杯で、単勝支持率72.6%という圧倒的な支持に応えており、無敗での三冠制覇がかかる菊花賞での単勝支持率にも注目が集まりそうだ。なお、菊花賞での単勝支持率トップは1963年の二冠馬メイズイ(83.2%)だが、同馬は6着に敗れている。以下、2005年のディープインパクト(1着)が79.0%、1943年のクリフジ(1着)が75.0%で続き、菊花賞における歴代の単勝支持率トップ3となっている。



★Vなら史上4人目のクラシック通算10勝 福永祐一騎手“最年長三冠ジョッキー”となるか



 コントレイル(牡、栗東・矢作芳人厩舎)に騎乗予定の福永祐一騎手は、今年の皐月賞で史上11人目のクラシック完全制覇を成し遂げ、続くダービーでの勝利がクラシック競走通算9勝目となった。クラシック通算10勝は、保田隆芳元騎手、岡部幸雄元騎手、武豊騎手の3人しか達成していない大記録だが、福永騎手は菊花賞コントレイルを三冠制覇に導くことができるだろうか。なお、歴代の三冠馬に騎乗したジョッキーの三冠達成時の年齢を見ると、最年長は1983年ミスターシービーとのコンビで三冠を制した吉永正人元騎手(達成時42歳0力月27日)。福永騎手の菊花賞当日の年齢は43歳10力月17日で、吉永元騎手の記録を上回り、歴代最年長の“三冠達成ジョッキー”となる。



 また、コントレイルを管理する矢作芳人調教師は、コントレイルでの皐月賞、ダービーに加え、モズアスコットフェブラリーSを制しており、今年4度目のJRA・GI制覇がかかる。同調教師は昨年もJRA・GI4勝を挙げており、2年連続でJRA・GI4勝を挙げればグレード制が導入された1984年以降で初の快挙となる。



ディープインパクト産駒のコントレイル 史上初、父子二代での三冠制覇なるか



 コントレイル(牡、栗東・矢作芳人厩舎)は、2005年の三冠馬ディープインパクト産駒。1991年には三冠馬シンボリルドルフの産駒トウカイテイオー皐月賞、ダービーを制したが、骨折のため菊花賞には出走できず、父子二代での三冠制覇に挑むのは今回が初めてのケースとなる。ディープインパクト産駒は2018年フィエールマン、2019年ワールドプレミアと2年連続で菊花賞を制しているが、果たして、コントレイルは父に続き“三冠馬”の称号を得ることができるだろうか。なお、ディープインパクト産駒はコントレイルの他にサトノインプレッサ(牡、栗東・矢作芳人厩舎)、サトノフラッグ(牡、美浦・国枝栄厩舎)、レクセランス(牡、栗東・池添学厩舎)が登録しており、今年も菊花賞を勝てば、同レース史上初の3連覇、およびサンデーサイレンス産駒と並ぶ歴代最多タイの菊花賞4勝目となる。



★兄は昨年の覇者ワールドプレミア 三冠阻止を狙うヴェルトライゼンデ



 ヴェルトライゼンデ(牡、栗東・池江泰寿厩舎)は、父ドリームジャーニー、母マンデラという血統で、昨年の菊花賞ワールドプレミアの弟にあたる。同馬はこれまでコントレイルと4回対戦して、すべて先着されているが、ダービーでは3着、前走の神戸新聞杯では2着に入っている。さて、ヴェルトライゼンデはこれまでの雪辱を果たし、コントレイルの三冠制覇を阻むことができるだろうか。なお、過去のダービー3着馬では、1953年ハクリョウ、2003年ザッツザプレンティが“春の二冠馬”の三冠制覇を阻止している。



★トライアルのセントライト記念を逃げ切り勝ち 4連勝中のバビットがGI初挑戦



 バビット(牡、栗東・浜田多実雄厩舎)は、皐月賞翌週の4月26日に初勝利。その後は早苗賞→ラジオNIKKEI賞セントライト記念と連勝を続けており、今回がGI初挑戦となる。バビットラジオNIKKEI賞セントライト記念といずれも逃げ切り勝ちで重賞を連勝しているが、3000メートルという長距離で争われる菊花賞ではどのような戦法で挑むだろうか。なお、同馬には菊花賞3勝目を狙う内田博幸騎手が騎乗する予定。



 バビットは父ナカヤマフェスタ、母アートリョウコという血統。同馬の父ナカヤマフェスタは2009年の菊花賞で12着に敗れているが、バビットはその雪辱を果たし、ナカヤマフェスタ産駒初のGI制覇を遂げることができるかどうか。



★三冠レース初制覇狙う国枝栄調教師 サトノフラッグなど3頭の管理馬を登録



 国枝栄調教師(美浦)は、2010年アパパネ、2018年アーモンドアイで2度の牝馬三冠制覇を果たし、牝馬クラシック4勝を挙げているが、三冠レースでは2018年のダービー3着が最高成績となっている。同調教師は、今年の菊花賞サトノフラッグ(牡)、アンティシペイト(牡)、ダノングロワール(牡)と3頭の管理馬を登録しているが、三冠レース初勝利を挙げることができるだろうか(※アンティシペイトダノングロワールは10月19日現在、抽選対象となっている)。



 サトノフラッグには、前走のセントライト記念2着に続き戸崎圭太騎手が騎乗する予定。同騎手は昨年11月に落馬のため負傷し、長期の戦線離脱となったが、今年の5月23日に復帰。戸崎騎手は戦列復帰後39勝を挙げ(※10月19日現在)、JRA重賞3勝をマークしているが、復帰後初のGI制覇を果たすことができるだろうか。Vなら、戸崎騎手のJRA・GI制覇は2018年の皐月賞エポカドーロ)以来、約2年半ぶりとなる。



★秋初戦のセントライト記念は3着 皐月賞3着、ダービー6着のガロアクリーク



 ガロアクリーク(牡、美浦・上原博之厩舎)は、2010・11年の高松宮記念連覇など短距離戦で活躍したキンシャサノキセキの産駒だが、同馬はデビュー以来、芝1800メートル以上のレースに出走を続けており、今春の重賞ではスプリングS1着、皐月賞3着、ダービー6着という成績を残している。ガロアクリークは秋初戦のセントライト記念で3着に入ったが、芝3000メートルの長丁場で争われる菊花賞で、どのような走りを見せるだろうか。同馬には引き続き川田将雅騎手が騎乗する予定。なお、グレード制が導入された1984年以降、JRAスプリントGI勝ち馬の産駒が菊花賞を勝てば、初めてのこととなる。



★追加登録料を支払っての参戦 神戸新聞杯3着のロバートソンキー



 神戸新聞杯3着のロバートソンキー(牡、美浦・林徹厩舎)は、追加登録料200万円を支払っての参戦となる。同馬は神戸新聞杯で3着に入り菊花賞の優先出走権を獲得したが、追加登録料を支払って参戦する執念を実らせることができるだろうか。追加登録馬が菊花賞を勝てば、2002年ヒシミラクル、2014年トーホウジャッカル、2015年キタサンブラックに続く4頭目となる。なお、ロバートソンキーは通算4戦1勝という成績で、Vなら、1勝馬初の菊花賞制覇となる。



 ロバートソンキーに騎乗予定の伊藤工真騎手は、今回がクラシック初騎乗となる。同騎手のJRA・GI騎乗は2013年のスプリンターズS(10着)以来7年ぶり3回目で、JRA・GI初制覇がかかるが、大舞台でどのような騎乗を見せてくれるだろうか。また、同馬を管理する林徹調教師は今回がJRA・GI初挑戦となり、馬、騎手、調教師いずれもJRA・GI初制覇がかかる。



友道康夫調教師はヴァルコスを登録 58年ぶりの菊花賞連覇なるか



 友道康夫調教師(栗東)が、史上2人目の菊花賞連覇を狙う。同調教師は昨年の菊花賞ワールドプレミアで制し、同レース初制覇を飾るとともに、史上13人目の三冠優勝調教師となった。友道調教師は2014年からは毎年、菊花賞に管理馬を出走させており、7年連続の参戦となる今年はセントライト記念5着のヴァルコス(牡)を出走させる予定となっている。ヴァルコスは春のダービーでは14着に敗れているが、2度目のGI挑戦となる菊花賞で勝利を挙げることができるだろうか。Vなら、調教師の菊花賞連覇は二本柳俊夫元調教師(1961・62年)以来、58年ぶりのこととなる。また、友道調教師は今年JRA・GIで勝利を飾れば、グレード制が導入された1984年以降で最長タイの8年連続JRA・GI制覇となる。なお、ヴァルコスにはJRA・GI91回目の挑戦で初制覇を目指す三浦皇成騎手が騎乗する予定。



★収得賞金1500万の馬は抽選対象 最年長優勝記録の更新なるか武豊騎手



 菊花賞はフルゲート18頭で実施されるが、10月19日現在、18頭中14頭は優先出走権を持つ馬や収得賞金上位馬で決まっており、残る4頭の出走馬は、収得賞金1500万円のアリストテレス(牡、栗東・音無秀孝厩舎)、アンティシペイト(牡、美浦・国枝栄厩舎)、ココロノトウダイ(牡、美浦・手塚貴久厩舎)、ダノングロワール(牡、美浦・国枝栄厩舎)、ターキッシュパレス(牡、栗東・昆貢厩舎)、ディアマンミノル(牡、栗東・本田優厩舎)の6頭による抽選で決定。さて、出走確率「6分の4」の抽選を突破し、大舞台に出走するのはどの馬だろうか。なお、近年の菊花賞では、2002年のヒシミラクル、2009年のスリーロールスが抽選を突破してクラシック最後の一冠を手にしている。



 アンティシペイトに騎乗予定の武豊騎手は、昨年の菊花賞で同レースの最年長優勝記録を更新。同騎手は歴代トップの菊花賞5勝を挙げているが、アンティシペイトが抽選を突破して昨年打ち立てた自身の記録を更新することができるだろうか。また、ターキッシュパレスに騎乗予定の富田暁騎手は、出走できればデビュー4年目にして初のJRA・GI騎乗となる。ターキッシュパレスには、外国産馬初の菊花賞制覇がかかっており、抽選を突破することができるか注目される。



★今年からGIII→GIIに昇格 “マイルGI馬”が3頭登録/富士S



 24日の東京では富士Sが実施される。富士Sは1998年に重賞に昇格し、同年と99年は芝1400メートル戦、2000年からは芝1600メートル戦のGIIIとして実施されてきたが、マイルCSの前哨戦としての位置付けを明確にするため、本年からGIIに昇格された。今年の富士Sには2018年のNHKマイルC勝ち馬ケイアイノーテック(牡5歳、栗東・平田修厩舎)、2017年のマイルCS勝ち馬ぺルシアンナイト(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)、今年のNHKマイルC勝ち馬ラウダシオン(牡3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)など13頭が出走を予定している。富士Sの勝ち馬で同年のマイルCSを制したのは2011年のエイシンアポロンだけだが、GIIに昇格した今年は富士S勝ち馬から“秋のマイル王”が誕生するだろうか。なお、ケイアイノーテックには津村明秀騎手、ペルシアンナイトには大野拓弥騎手、ラウダシオンにはM.デムーロ騎手が騎乗する予定。

このニュースへのコメント

コメントはありません。

関連競馬ニュース

新着競馬ニュース

人気競馬ニュース

会員登録(無料)でできること

レース情報

今週の注目レース

4月21日()
マイラーズC G2
フローラS G2
4月20日()
福島牝馬S G3

⇒今週の番組表へ

先週のレース結果

4月14日()
皐月賞 G1
アンタレスS G3
4月13日()
中山GJ G1
アーリントン G3

⇒先週の番組表へ

総賞金ランキング
JRA競走馬総賞金ランキング
4歳以上
1 ドウデュース 牡5
102,726万円
2 スターズオンアース 牝5
84,098万円
3 リバティアイランド 牝4
74,444万円
4 ディープボンド 牡7
67,569万円
5 ジャスティンパレス 牡5
65,388万円
6 シャフリヤール 牡6
59,685万円
7 タスティエーラ 牡4
57,005万円
8 ジャックドール 牡6
49,004万円
9 ソールオリエンス 牡4
48,668万円
10 ナムラクレア 牝5
47,685万円
» もっと見る

3歳
1 ジャスティンミラノ 牡3
27,482万円
2 ステレンボッシュ 牝3
21,547万円
3 ジャンタルマンタル 牡3
18,666万円
4 アスコリピチェーノ 牝3
16,854万円
5 コスモキュランダ 牡3
15,392万円
6 シンエンペラー 牡3
11,128万円
7 コラソンビート 牝3
9,942万円
8 エトヴプレ 牝3
9,644万円
9 スウィープフィート 牝3
9,386万円
10 レガレイラ 牝3
8,278万円
» もっと見る