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葵S(芝1200メートル)が30日、京都競馬場で16頭によって争われ、藤岡佑騎乗で1番人気のビアンフェがスピードを生かして逃げ切り、昨夏の函館2歳S以来となる重賞2勝目を挙げた。2着は11番人気のレジェーロ、3着は5番人気のワンスカイが入った。
淀のターフを風のように駆け抜けた。函館2歳Sで世代初の重賞勝ち馬となったビアンフェが、持ち前のスピードを存分に生かして逃げ切った。デビュー以来、全レースで手綱を取ってきた藤岡佑騎手=写真=は、重賞2勝目に笑みを浮かべる。
「デビューから乗らせていただいていますが、改めて速い、すごいスピードの馬だなと感じました。かなり速いペースで普通なら止まるところですが、もうひと踏ん張りしてくれるのが強さですね」
抜群のダッシュ力で先手争いを制すると、逃げの手を緩めることなく、前半600メートルを33秒5で通過。直線に入っても脚いろは衰えず、最後は2着レジェーロの強襲をクビ差しのいでゴールに飛び込んだ。「ゲートの出が今までで一番ぐらいでしたし、馬場もいい状態だったので、逆らわずにそのまま行きました」という鞍上の好判断も光った。
朝日杯FS7着などマイルにも挑戦したが、これで1200メートル戦は4戦3勝2着1回。「1400メートルや1600メートルを使った経験も生きてきている。体もどんどん大きくなってきて、さらに上の舞台を目指せると思います」と藤岡佑騎手はさらなる期待を寄せる。中竹調教師も「2つ目(の重賞)を取ったので、スプリントのGIを目標にしていきたい」と短距離王者を目指すつもりだ。
今後については未定ながら、実りの秋にむけ大きな1勝となった。世代の短距離王から真のチャンピオンスプリンターへ。自慢のスピードで突っ走る。(山口大輝)
■ビアンフェ 父キズナ、母ルシュクル、母の父サクラバクシンオー。鹿毛の牡3歳。栗東・中竹和也厩舎所属。北海道新冠町・(株)ノースヒルズの生産馬。馬主は前田幸貴氏。戦績7戦3勝。獲得賞金9303万5000円。重賞は2019年GIII函館2歳Sに次いで2勝目。葵Sは中竹和也調教師は初勝利、藤岡佑介騎手が19年ディアンドルに続き2勝目。馬名は「上出来、かっこいい(仏)」。
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