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1993年の皐月賞馬、ナリタタイシン死す 30歳
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“3強対決”で注目された1993年の皐月賞を制したナリタタイシン(父リヴリア、母タイシンリリイ)が12日、老衰のため繋養先の北海道日高町・ベーシカルコーチングスクールで死んだことが分かった。30歳だった。
ナリタタイシンは現役時、栗東・大久保正陽厩舎の所属馬としてデビュー。2戦目に初勝利を挙げ、5番人気で臨んだラジオたんぱ杯3歳S(阪神、芝2000メートル)で重賞Vを飾った。その後はシンザン記念、弥生賞ともに2着となり、3番人気で臨んだ皐月賞では武豊騎手を背に後方から鮮やかな追い込みを決めて、ビワハヤヒデをクビ差かわして快勝。続くダービーではライバルのウイニングチケット、ビワハヤヒデに屈して3着に敗れたが、翌春に目黒記念V、天皇賞・春2着と一線級で活躍した。通算成績は15戦4勝。
引退後は種牡馬となったが、産駒による中央競馬での重賞勝ちはなく、種牡馬生活を退いてからは功労馬としてベーシカルコーチングスクールで余生を過ごしていた。同場の高橋司代表は「ここ数年は体つきも“おじいちゃん”になっていて、最近は馬房で寝ている時間も多くなりましたが、それまでは草がいっぱい生えた放牧地で悠々自適の毎日を過ごしていました。こちらが迎えに行くと自分から帰ってくるようなルーチンもしっかりのみ込んで、環境や生活に納得しているようでした」と思い出を振り返った。
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため献花台などを設けることはできず、ゆくゆくは供養として北海道平取町にある義経神社に祀られることが予定されている。
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初めて皐月賞を取らせてくれたナリタタイシン号。ビワハヤヒデは先行、ウィニングチケットは差し、の王道脚質の中、一気の末脚に賭けたら見事に差し切ってくれた。三強で一冠ずつ分けあったのも印象的。
天国で“追い込み”の後輩達を見守って...