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【われかく戦う】ブラストに騎乗する川田激白「ふさわしい結果を得ないと」

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【われかく戦う】ブラストに騎乗する川田激白「ふさわしい結果を得ないと」

 今週末は、古馬の中距離ナンバーワンを決める大阪杯が阪神競馬場で行われる。一昨年の有馬記念の勝ち馬で、今年初戦のAJCCを快勝したブラストワンピース(美・大竹、牡5)に騎乗する川田将雅騎手(34)=栗・フリー=を直撃。前走を振り返るとともに、セールスポイント、大一番へ向けて手応えなどを聞いた。 (取材構成・鈴木康之)

 --前走のAJCCは先団から直線で抜け出して快勝

 「レース当日は、馬自身が『とにかく走りたくて仕方がない』という雰囲気。4コーナーで斜め前の馬が故障して接触するアクシデントにも気持ちを切らすことなく、グランプリホースらしい走りを見せてくれました」

 --昨年10月の凱旋門賞(11着)以来の競馬だった

 「精神的なダメージを心配していました。ああいう負け方をすると、特にトップクラスの馬ほど、メンタル面で大きなダメージを受けて、急に走らなくなってしまうケースも少なくないですから。そういう心配が杞憂(きゆう)に終わったのが、何よりですね」

 --改めて、凱旋門賞を振り返って

 「レース当日は現地の関係者が『これほど悪くなるのは珍しい』というほどの馬場状態。水分を含んだときの馬場の変化の仕方、軟らかくなるなり方が日本とは全く違います。国内の前走は稍重馬場でも、気にすることなく走れていました」

 --この馬の良さは?

 「調教の感触よりもレースの方がいい実戦タイプ。競馬に行ってしっかり走ってくれるのがいいですね。3走前からコンビを組ませてもらって、前走もいい内容ですし、札幌記念も含め国内においては素晴らしい走りをしてくれています」

 --新型コロナウイルスで無観客競馬が続いている。馬への影響は

 「本来、馬は草食動物なので肉食動物から逃げられるように、気配を敏感に感じ取る特性があると思います。繊細な生き物なので、特に人気を背負う馬ほど、パドックでは人の視線を感じているはず。今はそういう心理的な負担が軽減されているでしょうし、僕が乗った限りで感じるのは、無観客だから能力を出せなかった…という馬はいませんね。ブラストも周りに人が少ないからといって、走る気を起こさないとか、マイナスになることはないでしょう」

 --今回は阪神芝2000メートルが舞台

 「阪神コースに心配なところはないですし、2000メートルも一番合っている印象。いい競馬ができる条件でしょう」

 --2018年有馬記念以来のGI2勝目がかかる

 「グランプリホースが結果を出し続けることは、日本の競馬界にとって大事なこと。そういう存在の馬ですし、この馬にふさわしい結果を得ないといけないです」

 --自身は今年58勝で全国リーディング1位

 「毎週、有力馬に乗せていただいているからこそ、残せている数字。結果が求められる仕事ですし、僕を信頼して、必要として依頼していただいた方のために、いい結果で期待に応えたいと思っています」



★現在騎手3冠

 川田騎手は今年、58勝を挙げて全国リーディング1位。勝率・337、総賞金9億3391万7000円もトップの数字だ。また、GIに昇格した2017年以降の大阪杯では、17年ステファノス2着(7番人気)、18年アルアイン3着(2番人気)、19年キセキ2着(2番人気)と、3年連続で馬券に絡んでいる。



大阪杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載



ブラストワンピース、調子は上向き

 AJCCを快勝したブラストワンピースが、GI2勝目を目指す。1週前追い切りでは、Wコースで6ハロン81秒5-12秒3をマークし、ハルサカエ(3勝クラス)にクビ差先着した。「まだドタドタした感じは残っているが、3~4コーナーに関しては、いつももたつく馬が、むしろ抑えて回ってくる感じで良かった」と大竹調教師は話した。

川田 将雅(かわだ・ゆうが) 1985(昭和60)年10月15日生まれ、34歳。佐賀県出身。2004年3月に栗東・安田隆行厩舎からデビュー。13、14、19年にJRA賞最高勝率騎手、16年に特別模範騎手賞を受賞。同年にマカヒキ日本ダービーを制した。JRA通算1438勝、重賞はGI13勝を含む87勝(30日現在)。金曜付の競馬面でコラム『Youthful Days』を連載中。

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