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日曜日に行われる中山記念の出走馬について、血統的な舞台適性の有無を1頭ずつシンプルに考察していきます。予想の際にお役立てください。
①インディチャンプ
半弟にアウィルアウェイ、母の弟にはリアルインパクト、ネオリアリズムなどの名が連なるスピードに秀でた一族。一連の成績が示すとおりマイルまでなら守備範囲だが、やや短距離指向が強い牝系ゆえ、1800mで前半のペースが締まるとラストの詰めが甘くなる可能性もある。かといって、序盤スローの場合は行きたがる面を出す難しい馬。叔父に当レースの勝ち馬と3着馬を持つ点は評価できるものの、突き抜けまではどうか。連下扱いが正解とみる。
②エンジニア
父は2009年に欧州G1で6連勝を成し遂げたシーザスターズ。母はどちらかといえばマイラーだが、本馬はダンチヒ4×4のクロスの影響が強く、いい脚を長く使える芝の中距離タイプに仕上がっている。ただ、アイルランドからの持ち込み馬という純欧州血統だけに、速い上がりを求められると厳しい印象。開幕週のコンディションがフィットする可能性は低い。上位進出には緩い馬場の出現が不可欠といえよう。
③ダノンキングリー
祖母は米2歳女王、その仔のウエストコーストは米G1を2勝、一昨年のドバイワールドカップでも2着と健闘。活力のある牝系と判断できる。コンパクトな体型をみるに本質はマイルレンジがベターの馬。今回の舞台自体がマイナスに働くことは考えづらい。ディープインパクト産駒の当レース成績こそ奮わないものの、父×母の父の組み合わせは、2016年3着のリアルスティールと同じ。過度に不安視する必要はない。後半の決め脚を問われる展開と化せば、本領発揮のシーンも十分に考えられる。
④ソウルスターリング
フランケル×スタセリタという、ガチガチの欧州配合馬。日本の競馬に適応できているのは、父譲りの類まれなスピード持続力があってこそ。崩れたリズムをなかなか取り戻せない現状ではあるが、配合的に軽い芝の高速決着よりも適度に上がりを要する競馬のほうが向くタイプなのは確か。2017年の秋以降、唯一馬券に絡んだクイーンS3着の内容をみるに、小回り形態コースとの相性も悪くない。あまりにも人気がないようなら、連下に加えてみる手もアリだろう。
⑤ペルシアンナイト
父は名種牡馬デインヒルの血を受け継ぐハービンジャー。母父にサンデーサイレンスを配することで、秀でたスピードの持続力を生み出している。その反面、ダート色が濃い牝系の血脈が強く反映されているせいか、瞬発力を求められる競馬になるとパンチ不足の印象。血筋の良さを引き出すためには、一定以上の持久力を必要とする競馬になるか、あるいはロングスパートを仕掛けることが肝要となる。
⑥マルターズアポジー
父は2007年の朝日杯FS(中山開催)を逃げ切ったゴスホークケン。母は1200mで行われていた旧フェアリーSの勝ち馬で、近い親族には米ダート短距離のG1馬が並ぶ。スピードとパワーに特化した血統構成だ。ただし、加齢に伴い他馬と競う気力が衰えている点は不安材料。父ストームバード系の当該コース成績(古馬)も下降線を辿っている。2018年の当レースで3着に入った実績は認めても、ピークを過ぎた8歳馬。劣勢は否めないだろう。
⑦ラッキーライラック
父はクラシック三冠を含むG1 6勝のオルフェーヴル。米G1勝ち馬の母、一族にミッキーアイルやアエロリットなどを擁する牝系についても上質といえよう。スピードの持続力と機動力に優れており、中山内回りへのコース替わりは悪くないはず。母は高速馬場に適性を示す北米ダート色の濃い配合ゆえに、時計勝負になったとしても不安は少ない。昨年の中山記念で2着、エリザベス女王杯優勝の結果が示すように、非根幹距離適性の高さは折り紙つき。立ち回りひとつで好勝負可能とみる。
⑧ウインブライト
短距離指向の強い母に、全姉は阪神JF2着馬。加えて、近親にハクサンムーンなどがいるスピード色の濃い一族。だが、欧州型の血脈で固められている母系にステイゴールドを掛け合わせた妙もあってか、本馬は中距離仕様に整っている。過去の戦績が示すように、母方の機動力を存分に活かせる中山内回りコースはベスト。目標が先である点は気がかりも、安易に評価は落とせない。
⑨ゴールドサーベラス
父のスクリーンヒーローは中山巧者のゴールドアクターやジェネラーレウーノを輩出。母父にネイティヴダンサー系種牡馬を持つ馬の当該コース成績も悪くない。その一方で、勝ちみに遅いタイプが多く、本馬も同様の傾向にあるのは確か。そのあたりを踏まえると、小器用な脚を求められる中山内回りへのコース替わりは心配材料。強豪が集う別定G2となればなおさらだ。展開に恵まれたとしても、馬券圏内には届かないのではないか。
ウマニティ重賞攻略チーム
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