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年頭の中山開催を締めくくるのはアメリカジョッキークラブカップ(26日、GII、芝2200メートル)。中長距離戦線の実力派が顔をそろえた。
ブラストワンピース(美浦・大竹正博厩舎、牡5歳)が帰国初戦を迎える。札幌記念Vから臨んだ凱旋門賞は11着と大敗。「(重)馬場を気にしていたのか、スタートしてすぐに手応えがなくなってしまった」と大竹調教師は振り返る。日本の稍重馬場では2戦2勝だが、フランスの芝では勝手が違ったか。その後は放牧先の福島・ノーザンファーム天栄で回復に努め、今月4日に美浦へ帰厩した。ただ、「過去最高の560キロ(札幌記念時536キロ)で戻ってきた。脂肪はさほどついてはいないが、今も同じ数字」と指揮官は渋い表情。16日の1週前追い切りはWコース6ハロン79秒6-12秒2(一杯に追う)で半馬身先着したが、動きはまだ重苦しかった。レースまでのシェイプアップが鍵になりそうだ。
ラストドラフト(美浦・戸田博文厩舎、牡4歳)は前走・中日新聞杯で頭差2着。抜け出したところをサトノガーネットの強襲に遭ったが、復調のきっかけをつかんだはずだ。9日にWコース5ハロン64秒6-12秒4(馬なり)、16日に同64秒3-12秒2(G前仕掛け)と、中間の調整も実に熱っぽい。「自然と好時計が出ていて体調はいいですね。最近は1頭になるととぼける面もなくなり、精神面でも成長しています。中山は重賞(京成杯)を勝っているコースですし、条件はいいと思います」と斎藤吉則調教助手。18勝でリーディング首位を走るオイシン・マーフィー騎手の手綱で重賞2勝目を狙う。
ミッキースワロー(美浦・菊沢隆徳厩舎、牡6歳)は中山芝2200メートルの重賞で3走して1、2、2着とオール連対。前走・福島記念はトップハンデ58・5キロもこたえて3着に終わったが、56キロで得意な舞台に出走できる今回は前進が期待できる。「(1週前追い切りの)動きは悪くなかったですよ。馬に柔らかみがあるし、いい意味で枯れてきた感じ」と菊沢隆徳調教師は完成の域に近づいてきたことを示唆する。
スティッフェリオ(栗東・音無秀孝厩舎、牡6歳)はGIの厚い壁に跳ね返されている現状だが、GII、GIIIに限れば3連勝中。昨秋は同舞台の産経賞オールカマーを逃げ切っている。ここも先手を取りやすいメンバー構成だけに、しぶとい粘り腰を発揮しそうだ。
ニシノデイジー(美浦・高木登厩舎、牡4歳)は菊花賞9着以来のレース。16日は新コンビの田辺裕信騎手を背にWコース5ハロン66秒2-12秒1(直線一杯に追う)と軽快に動いた。折り合い面を考えれば距離短縮はプラスに出るはずで、重賞2勝馬が本領を発揮するか。
中山牝馬S2着を含めて中山で【1・3・0・0】のウラヌスチャーム(美浦・斎藤誠厩舎、牝5歳)、一昨年の小倉記念2着以来でも底力を秘めるサトノクロニクル(栗東・池江泰寿厩舎、牡6歳)なども上位を狙う。
★アメリカJCCの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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