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阪神ジュベナイルフィリーズが8日、阪神競馬場で16頭により争われ、逃げた4番人気のレシステンシアが2着に5馬身差をつける圧勝で2歳女王に輝いた。走破タイム1分32秒7は2歳コースレコード。6番人気のマルターズディオサが2着に入り、1番人気に推されたリアアメリアは6着に終わった。
戦前の3強ムードを吹き飛ばす、圧巻の逃走劇だ。4番人気のレシステンシアが、1分32秒7の2歳コースレコードで駆け抜け、新馬戦&ファンタジーSに続く3戦無敗で2歳女王の座に就いた。北村友騎手も笑顔でパートナーをたたえる。
「強かったです。先行するスピードは十分あると思っていました。道中は手前を替えてばかりいてフワフワして半信半疑でしたが、直線では最後まで脚を使ってくれるかな、と」
トップスタートから先手を奪うと、600メートルを33秒7のハイペースで通過。鞍上も速いと感じていたが、「リラックスさせて運ぶことだけ考えていました」。直線に向くと後続を一気に突き放し、5馬身差V。日本ダービーを制した歴史的女傑ウオッカのレコード(1分33秒1)を0秒4も更新した。
殊勲の鞍上は今年の大阪杯(アルアイン)で悲願のJRA・GI初制覇を果たしたばかりだが、秋華賞(クロノジェネシス)に続き、あれよあれよという間に3勝目。「いい馬に乗せていただく機会が増え、期待に応えたいという思いで一生懸命やってきました。もっともっと勝ちたい」。貪欲に、さらなる飛躍を誓う。
「これ以上は体が細くなるというギリギリまで仕上げました。夢のようで言葉にならない感じ。チャンスはあると思っていたけど、レコードとは…」。開業5年目のGI初制覇に、松下調教師も歓喜の笑みを浮かべる。
今後は未定だが、来春には同じ舞台の桜花賞(4月12日)が自然と視界に入る。「来年に夢がつながる勝ち方」と指揮官が言えば、鞍上も「まだまだ粗削りですが、ポテンシャルを秘めています」。ウオッカ超えを果たした無敗のスピード女王が、来春まで突っ走る。 (千葉智春)
★入場&売り上げ
阪神JFの売り上げは124億9249万7100円で、前年比106・8%とプラスだった。今回で今年の平地GIは21レースを終了し、売り上げ増は12レース目。入場者も3万1689人で、前年比116・5%と大幅に増えた。
レシステンシア 父ダイワメジャー、母マラコスタムブラダ、母の父リザードアイランド。鹿毛の牝2歳。栗東・松下武士厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。戦績3戦3勝。獲得賞金1億270万8000円。重賞は2019年GIIIファンタジーSに次いで2勝目。阪神JFは松下武士調教師、北村友一騎手ともに初勝利。馬名は「アルゼンチンにある州都の名。母の生産国より連想」。
★8日阪神11R「阪神JF」の着順&払戻金はこちら
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