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【東西現場記者走る】3連敗中のインティ、復権予感

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【東西現場記者走る】3連敗中のインティ、復権予感

 チャンピオンズCの勝ち馬を探す『東西現場記者走る』で、東京サンスポの板津雄志記者(40)が栗東トレセンで密着取材中。連載2日目は今年のフェブラリーSの覇者インティに注目した。GI制覇後はかしわ記念2着、帝王賞6着、みやこS15着と3連敗中だが、陣営は持ち味のスピードを生かす先手必勝の逃げで、ダート界統一を狙う。

 前身のジャパンCダートも含め、過去10年の連対馬で前走2桁着順の馬は1頭もいない。フェブラリーSの覇者インティは苦境に立たされている。前走のみやこSは不運が重なって15着。ハイペースの先行争いでリズムを崩し、勝負どころでも他馬と接触して下がるアクシデント。嫌な負け方だっただけに、影響が気になるところだ。

 調教後、野中厩舎をのぞくと、インティは馬房でカイバおけに顔を突っ込み、エサをがっついていた。CWコースで1周半のキャンター調教を終えた後だったが、食欲があれば元気な証拠。それは人間も同じだ。担当の和田助手も心配ない、とうなずく。

 「馬に大きなダメージがなかったのが不幸中の幸い。素直で前向きだし、めいった感じはないですね。追い切りと区別がついて、リラックスできています」

 走りに前向きな気持ちが確認できたのが、20日の1週前追い切り。CWコースではあまり動くタイプではないので、6ハロン83秒4-12秒3の時計は目立たないが、「馬が喜んで直線に向いていたし、前走と比べても体を使えていました」と、後ろ向きな面が全く感じられないのは何よりだ。

 7連勝でGIを制した後に、まさかの3連敗を喫したが、負けたレースは全て自分のリズムで走れていなかったのも確か。もともと真面目な性格で走りたい意欲が強いタイプで、競馬を重ねるごとに行きっぷりも増してきた。陣営も割り切って、今回はのっけから“逃げ宣言”だ。

 「メンバー的にこの馬より速い馬はいないはず。GIなので自分の競馬を。今回はハナを主張していきます」

 そうなると、前半からリズム良く逃げれば5戦5勝の実績が光る。中京ダ1800メートルも2戦2勝で、東海Sでマークした1分49秒8(良)も、当舞台の持ち時計ではメンバー最速。斤量も59→57キロになり、米国遠征で前回乗れなかった主戦の武豊騎手も鞍上に戻ってくる。取り巻く条件が好転するのは間違いない。

 「こちらは終わっていないと思っていますから」という和田助手の強い気持ちに、私も復権を信じたくなってきた。(板津雄志)



チャンピオンズカップの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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