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【北海道2歳優駿】レース展望


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【北海道2歳優駿】レース展望

★JRA勢唯一の新馬V実績!ラーラクロリがデビュー2連勝を狙う



 10月31日(木)に2019年の開催終了が迫ってきた(開催最終日は11月7日)門別競馬場で、注目の交流重賞・第46回北海道2歳優駿(交流GIII、2歳オープン、定量、ダート・右1800メートル)が行われる。



 JRA勢が参戦可能な交流重賞になった1997年以降の優勝馬を見てみると、JRA所属馬11勝に対してホッカイドウ競馬所属馬も11勝とまったくの五分。JRA勢が優勢なイメージが強い交流重賞だが、昨年も北海道勢がワン・ツーを決めているように地元所属馬の活躍が目立つ一戦だ。



 4頭が参戦するJRA勢の中で一番手に取り上げておきたいのは、唯一の新馬V実績を持つ“紅一点”のラーラクロリ(牝、栗東・鈴木孝志厩舎)。新馬戦の2着馬も2戦目でアッサリと勝ち上がりを果たしているように、レースレベルも決して低くはなかったと言って良さそう。



 キャリア1戦でいきなりの重賞挑戦、北海道への長距離輸送、新馬戦と同様にハナを切るのなら同型馬との兼ね合いなど克服課題は多いが、「前走はまだ余裕があったし、いい内容だった。脚抜きのいい馬場でも結果が出たのは収穫。切れというよりはしぶといタイプで、距離もあったほうが良さが出る。この舞台でも楽しみ」と管理する鈴木孝志調教師の見通しは明るい。



 牝馬による北海道2歳優駿制覇を振り返ると前回が2015年(タイニーダンサー)、その前は2001年(フェスティバル)までさかのぼらないといけないが、数々の課題を乗り越えてデビュー2連勝を決める可能性は十分にあるのではないか。



★全兄は白毛の重賞ウイナー!ピオノノが良血の底力示すか



 今年のレパードS(GIII)で後方から鋭い末脚を披露し、史上初となる白毛馬によるJRA重賞Vを決めたハヤヤッコを全兄にもち、伯母にも交流重賞3勝のユキチャンがいる“砂巧者の一族”ピオノノ(牡、美浦・奥村武厩舎)も楽しみな一頭。



 芝のデビュー戦こそ10着に大敗したものの、ダート戦にシフトした2戦目で2着、そして3戦目となった前走で余裕十分の未勝利勝ちを決めている。キャリアが3戦あるのはアドバンテージになりそうで、脚質に自在性があるのはこの時期の2歳戦では大きな武器になりそう。



 奥村武調教師は「幼さが残るなか、いいパフォーマンスで勝ってくれました。思ったよりもダメージがなく、いい状態でいけそう。地方のダートも合いそうなタイプ。10月25日に門別へ移動し、ナイターなど環境に慣らしてからレースに挑みたい」と語るように、万全の態勢で初重賞の舞台に挑む。



★逃げる形で真価を発揮したキメラヴェリテ



 6月のデビュー戦こそ好位追走から見せ場を作ることができず13着大敗となってしまったものの、逃げる戦法を取った2戦目の未勝利戦で2着以下に5馬身をつけて圧勝し真価を発揮したキメラヴェリテ(牡、栗東・中竹和也厩舎)。



 昇級戦となった前走も同じく逃げの手に出て3着に善戦したが、中竹和也調教師は「前走の1400mは忙しかった。行ってこその馬だけど、道中で促しながらではさすがに厳しかった。追い切りの動きも良く、元気一杯だし、小回りコースになるのもいいと思う。スピードを生かしたいね」と語る。



 1800mへの距離延長はプラスで、新馬戦を逃げ切る形になったラーラクロリが控えてくれるようなら単騎逃げが望めるメンバー構成になったのも強調材料。地元の北海道勢は強力なラインナップだが、1勝クラスで3着した実績はJRA勢の中では威張れるものだけに、見せ場以上の活躍も期待できそうだ。

★地元勢はティーズダンクを筆頭にサンライズCの上位3頭に注目



 昨年もイグナシオドーロ、ウインターフェルがワン・ツーを決めた地元の北海道勢は10頭が出走。中でも同舞台で行われた前哨戦のサンライズC(H2)で上位を形勢した3頭に注目が集まりそうだ。



 サンライズCを制したのは、後方待機策から上がり最速の末脚で豪快な差し切りを決めたティーズダンク(牡、北海道・小野望厩舎)。前走と同じ作戦では展開待ちとなるが、好位から結果を出したこともあるだけに、52歳のベテラン・宮崎光行騎手が周囲の動向を見ながらうまく導いてくれるのではないか。



 「能力検定の段階からポテンシャルの高さを感じていた。まだ競馬を完全には理解できないままの状態でこれだけの成績を残せるのだから、将来性はかなり高い。この馬の力を100%発揮できるような状態でレースを迎えたい」と、管理する小野望調教師の期待も大きい。



 同レース1馬身差の2着惜敗から逆転を狙うアジュバント(牡、北海道・佐々木国明厩舎)は、高知競馬のレジェンド・赤岡修次騎手を新コンビ鞍上に迎えて挑む。芝のコスモス賞こそ5着に敗れているものの、それ以外は【2.3.0.0】と崩れていない安定感も魅力だろう。



 1番人気に支持されながら後方からの強襲に遭い3着に終わったヨハネスボーイ(牡、北海道・桧森邦夫厩舎)だが、プラス14キロと余裕残しの状態で伸び切れなかっただけ。中央競馬への挑戦となった芝のクローバー賞(オープン特別)で2着、札幌2歳S(GIII)でも5着に善戦。さらに、ティーズダンクやアジュバントも出走していた4走前のブリーダーズゴールドジュニアC(H1)では2馬身差の快勝を収めているように、潜在能力は上位2頭よりも上と見ることもできる。



 桧森邦夫調教師も「デビュー前から期待の高かった馬。前走はマークされる立場になったのが厳しかった。この馬のいいところはフットワークと闘争心。今度は(前走の)借りを返したい」と意気込み十分だ。



★鎌倉記念で2着に善戦したアベニンドリーム



 前哨戦のサンライズCからの転戦組は、4着のバックストッパーが3着のヨハネスボーイからさらに4馬身離される結果だっただけに、上位進出の可能性が高いのは上位3頭までとみる。



 逆転を期待するなら別路線組だろう。まずは、南関東の川崎競馬場で行われた鎌倉記念(SII)に遠征し、タイム差なしの2着に善戦したアベニンドリーム(牡、北海道・角川秀樹厩舎)。門別競馬場での実績に乏しいのは気になるところだが、ビッグバン(2009年)、タイニーダンサー(2015年)、イグナシオドーロ(2018年)と、このレースを3度制している角川秀樹調教師が送り出す一頭だけに不気味な存在。



 重賞勝ちこそないものの、イノセントC(H3)3着を含めデビューから【3.1.3.0】と一度も崩れていないタイセイサクセサー(牡、北海道・田中淳司厩舎)も、2013年にハッピースプリントでこのレースを制している田中淳司調教師が管理しているだけに侮れない。



 最後にもう一頭挙げるなら、盛岡競馬場で行われたジュニアグランプリ(M1)で重賞制覇を果たしているフジノロケット(牡、北海道・米川昇厩舎)あたりになってくるが、同レースは盛岡の“芝”1600mを舞台に行われたものだけに、ダート1800mのここでどこまで能力を発揮できるかは疑問だ。

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