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天皇賞・秋の勝ち馬を探す『東西現場記者走る』を担当する東京サンスポの板津雄志記者(40)は、連載4日目も引き続き栗東トレセンで密着取材。この日は3頭出しの友道厩舎の中からワグネリアンに注目した。昨年のレイデオロに続いて、前年の日本ダービー馬によるVはあるのか。陣営の手応えを探った。
昨年はレイデオロが圧巻V。その結果に、現代の日本ダービー馬には、天皇賞・秋が似合うと感じた。V時計の高速化で、勝ち馬の血統表にもスピード馬の名前が目立つ。レイデオロの祖母はスプリンターのレディブロンドだった。今の日本ダービー馬の本質は、芝2400メートルより2000メートル向き、と考えるのが自然だ。
昨年の日本ダービー馬ワグネリアンも、祖母は短距離馬ブロードアピール。血統は嘘をつかず、ヤワな面が目立った馬体は古馬になって力強く変貌してきた。友道調教師も「がっちりして筋肉質に。今では2000メートル前後が合っている」と語る。まして舞台は同じ東京。狙いたい気持ちが強くなる。
クローズアップしたいのは2走前の大阪杯だ。神戸新聞杯1着後に疲れが抜けず休養し、半年ぶりの一戦。担当の藤本助手に聞くと胸を張れるデキではなかったという。
「ダメージがまだ残っていて、躍動感どころか崩れた体のバランスがなかなか戻らず、惨敗も覚悟したくらいでした」
そんな心配をよそに、勝ち馬アルアインと0秒1差3着の接戦。「驚きました。改めて能力の高さを感じましたね。あの後にグンと調子が上昇。バランスが修正され、緩かった部分がシャキッとしました」と続ける。
万全の状態ならどれだけ強いのか…。その想像の答えが前走の札幌記念で見られるはずだったが、レース中に両前脚を落鉄する不運。4着どまりの悔しさを、GIで晴らしたいところだ。
今回の状態について藤本助手は「札幌記念が120%と感じるデキだったので、それと比べると少し物足りなさも感じます」と明かしたが、「すごく高いレベルの話。悪いわけではないです。ずっと見てくれている獣医師さんは『今までで一番いい』と言ってくれていますから」と付け加えた。
枠順は、東京芝2000メートルでは歓迎できない外めの〔7〕枠(14)番に決まったが、投票所を訪れた大江助手は「外枠からでもいい競馬をしている馬ですから」と前向き。外枠(17)番から日本ダービーを制した記憶は新しく、侮れない存在だ。(板津雄志)
★天皇賞・秋の出馬表はこちら 調教タイムも掲載
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2024年4月25日(木) 12:00
ウマニティ
ウマニティ編集部
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