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天皇賞・秋の勝ち馬を探すGI企画『東西現場記者走る』で、東京サンスポの板津雄志記者(40)は栗東トレセンで密着取材中。連載2日目はGI2勝馬アルアインに注目した。皐月賞、大阪杯を中2週の臨戦過程で制した馬にとって、4カ月の休み明けで挑む今回はどうなのか。陣営の感触をさぐった。
漆山記者が執筆する火曜の大好評コーナー『GI因数分解』で、“休み明けは割引にならない”と断言していたとおり、今やぶっつけでGIに挑むことは珍しくない。この天皇賞・秋も、GI馬10頭のうち半数の5頭が4カ月以上のレース間隔で臨むが、その中で取り上げたいのがアルアインだ。
皐月賞、大阪杯のGI2勝が中2週だっただけに叩き良化型というイメージを持っていたが、担当者の音瀬助手は「休み明けでもあまり崩れていないですよ」と笑みを向ける。確かに2カ月以上レース間隔があいたときは【1・3・0・2】で、最も着順が悪かった今年の金鯱賞5着も、得意ではない緩い馬場とレース前日に急きょの乗り替わりがあっての結果だった。
GIを勝つレベルの馬はレースでのパフォーマンスが高いぶん、その後の疲れも大きくなる。今はひと昔前より走破時計が速くなっているのだから、なおさらだ。「トモの踏み込みが力強く推進力がすごいぶん、疲れが抜けにくくなるのはあると思います」と音瀬助手。だからこそ、強い馬にとっては連戦続きよりもフレッシュな状態で臨めるローテの方がいい。
宝塚記念4着後にしっかり疲れをとって立ち上げてきたアルアインは、「トモをはじめ、パーツパーツのボリュームが増してきた感じがするんですよね。緩さがなくなってきて、乗ったときの安定感も増しています」と充実した体つきで大一番を迎えられる様子。「先々週、先週とかなり負荷をかけましたし、(追い切りを)やるごとに良くなっています」と世話役は状態面に胸を張る。
あとは、池江調教師が「やはり小回りの2000メートルがベスト。直線の長いコースが課題になる」とポイントに挙げる東京コースを攻略できるかどうか。だが、過去2戦してダービー5着、昨秋の天皇賞4着と大きくは負けていないのも事実。今の充実ぶりに加え、GI2勝を挙げたときのようなハナ、クビを争う大激戦になれば、持ち前の勝負根性で3つ目の大仕事があるかもしれない。 (板津雄志)
★天皇賞・秋の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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