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【オークス】シゲルピンクダイヤ・渡辺師インタビュー

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【オークス】シゲルピンクダイヤ・渡辺師インタビュー

 牝馬3冠の第2戦、GIのオークス(芝2400メートル)が19日に東京競馬場で行われる。今年は桜花賞馬のグランアレグリアが不在で混戦ムード。桜花賞2着のシゲルピンクダイヤ(牝3歳)を送り出す渡辺薫彦(くにひこ)調教師(44)=栗東=が、GI初制覇への意気込みを語った。鞍上の和田竜二騎手(41)とは、騎手時代にライバルとしてしのぎを削った。気心の知れたタッグで頂点を目指す。(取材構成・宇恵英志)



 --桜花賞2着。今回は距離が800メートル延びる

 「東京の2400メートルが舞台になりますが、引っかかる馬ではありませんので、いい方に出てくれるんじゃないかと。楽しみは持っています」

 --力強い末脚が武器

 「(道中で)フワフワする面がありますが、かえって脚がたまるようです。桜花賞もモタモタする面を見せながら、最後はしぶとく伸びてくれました。ジョッキー(和田騎手)がうまく乗ってくれたのが大きい。桜花賞でどれだけの競馬ができるかなと考えていましたが、よく走ってくれたと思います」

 --桜花賞前から、渡辺調教師が自ら調教に騎乗している

 「牝馬ですし、難しい面がある馬。気性的に悪い方に行かないよう大事に乗っています」

 --長所は

 「いい背中をしていて走りに軽さがあります。最後(の脚)は切れますね。(短距離馬が多い)ダイワメジャーの産駒ですが前に行ったきり、というタイプではありません。難しい面はありますが、気の強い面がいい方に出ている感じです」

 --ライバルは

 「桜花賞の3、4着馬(クロノジェネシスダノンファンタジー)は強い。前走は2頭に比べて、ウチの馬がうまく立ち回りました。コントラチェックも、スピードがあって前で競馬ができるタイプ。距離を克服されると…という感じはします」

 --初の東京競馬場など、課題はあるが

 「初の長距離輸送、(歓声が大きい)スタンド前の発走はポイントです。パドックまでは大丈夫なのですが、馬場入りするとテンションが高くなる。レースまでに対策を考えます」

 --和田騎手とは騎手時代からのつき合い

 「(コンビで臨む)想像はできなかった。人間的に気が合いますし、競馬への考えも合うんですよ。一番いい形です」

 --今年2月いっぱいで師匠の沖芳夫調教師が引退。森中蕃(しげる)オーナーとの“縁結び”は、沖師によるものだったと聞く

 「そうです。桜花賞はオーナーの誘いで、(沖元調教師が)見に来てくれました。オークスも東京競馬場に来てくれる予定です。定年まで調教で馬に乗り続けた師匠の姿勢は引き継いでいます。馬に乗ることで分かることは多いので。勝って師匠に恩返しがしたいという気持ちはあります」

 --最後に抱負を

 「コースの右(回り)、左(回り)は気にしていません。距離が延びていいんじゃないかという思いがありますし、いい競馬をしてほしいですね」

オークスの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

★13日のシゲルピンクダイヤ

 滋賀県・栗東トレセンは休日で、馬房で1日を過ごした。「体の張りが桜花賞当時に戻ってきています。脚元の状態もいいですね。馬混みにひるみませんし、折り合いもつくので距離に不安はありません」と上浜助手は自信を口にした。

★過去11回

 桜花賞馬不在のオークスは過去に11回あり、桜花賞で掲示板(5着)に載った馬が半数以上の6勝。特に2着馬は3勝の活躍だ。桜花賞に出走していない馬も3勝しているが、全て1974年以前のものだ。また、最近の10年では、前走が桜花賞の馬が8勝(残る2勝は前走が忘れな草賞)しており、全体的な傾向からも桜花賞出走組が信頼できる。

★名勝負

 2頭の3歳馬と2人の若手騎手が、1999年の競馬界を賑わした。この年、22歳の和田騎手は所属する栗東・岩元厩舎のテイエムオペラオー、24歳の渡辺騎手は同じく栗東・沖厩舎のナリタトップロードとコンビを組み、ともに3冠で3着以内の活躍。オペラオーが皐月賞、トップロードが菊花賞を制した。2001年にジャングルポケットが勝ったジャパンCでオペラオーが2着、トップロードが3着と、約3年間も続いたライバルの激闘は、ファンの記憶に深く刻まれている。

渡辺 薫彦(わたなべ・くにひこ) 1975(昭和50)年4月5日生まれ、44歳。滋賀県出身。91年にJRA競馬学校に入学し、94年に栗東・沖芳夫厩舎所属で騎手としてデビュー。99年の菊花賞ナリタトップロード)のGI1勝など、2012年12月の引退までに重賞10勝を含むJRA通算339勝を挙げた。沖厩舎での調教助手を経て14年12月に調教師試験に合格し、16年3月に厩舎を開業。今年のGIIIシンザン記念ヴァルディゼール)で重賞初制覇。JRA通算51勝(13日現在)。

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