19日の東京メインに第27回
東京スポーツ杯2歳S(GⅡ、芝1800メートル)が行われる。GⅡに昇格した昨年の勝ち馬
イクイノックスは
皐月賞&ダービー2着、
天皇賞・秋Vと早くも芝中距離路線の頂点に。2019年の勝ち馬
コントレイルは無敗の3冠馬として歴史にその名を刻んだ。他にも、
ダノンザキッド、
ワグネリアン、
サトノクラウン、
イスラボニータなど過去10年の勝ち馬だけでGⅠウイナーが6頭も誕生する超出世レースだ。
ハーツコンチェルト(美浦・
武井亮厩舎、牡)は中京芝2000メートルの新馬戦で8馬身差の圧勝。序盤は折り合いに専念して中団から。向こう正面からポジションを上げ、残り200メートル手前で先頭に立つと、後続をあっという間に突き放した。上がり3ハロン33秒9は同2位に1秒6差と決定的な差をつけており、それでいてラストは完全に流しているのだからポテンシャルは計り知れない。1週前の9日は美浦Wコース6ハロン82秒9ー12秒0を軽快にマーク。武井調教師は「やれば動くけどやりすぎないように追って、いい感じでした。1回使って、乗り手の感覚でも力強くなっているそうです。来年に向けてどんな走りを見せてくれるか」と大いに期待をふくらませている。
フェイト(栗東・
矢作芳人厩舎、牡)は近親に
朝日杯FSを制した
サリオス、
有馬記念&
エリザベス女王杯2着
サラキアがいる良血馬。8月に新潟芝1800メートルのデビュー戦を5馬身差で快勝した。スタートを決めて道中は5番手を追走。直線では少しバランスを崩す場面もあったが、残り300メートル付近で先頭に立つと、軽く促しただけで一気に後続を置き去りにした。9日は栗東CWコースで
福島記念を制した
ユニコーンライオン(OP)と併入する上々の動きを披露。登竜門制覇へ、順調に帆を進めている。
ガストリック(美浦・
上原博之厩舎、牡)は同舞台の新馬戦で豪快な末脚を発揮して快勝。出遅れて最後方からの競馬となったが、直線で大外に持ち出されると、上がり3ハロン33秒3と強烈な末脚を披露して差し切った。上原博調教師は「新馬から走るとは思っていました。返し馬から物見をしていて、ゲートも1番で周りを気にして進んでいかなかったけど、そのぶんしまいは切れましたね。初戦の勝ちっぷりからも楽しみ」と期待の弁だ。
ダノンザタイガー(美浦・
国枝栄厩舎、牡)は6月の新馬戦こそ2着に敗れたが、前走の新潟芝1800メートルの未勝利戦できっちりV。中団から上がり3ハロン最速33秒9をマークし、2馬身突き抜けた。国枝調教師は「使いながら良くなっているし、秋になってからも少しずつしっかりしてきています。筋肉にめりはりが出て、気持ちの面でも牡馬らしいプライドが出てきました。本当に利口だし、点数が高い」と進化を実感。一昨年のセレクトセールで2億7000万円(税抜き)で落札された高額馬が、重賞タイトルを虎視眈々と狙っている。
他にも、中山芝2000メートルで新馬勝ちの
ロッククリーク(美浦・
栗田徹厩舎、牡)、新潟芝1800メートルのデビュー戦を制した
テンカノギジン(美浦・
手塚貴久厩舎、牡)、
札幌2歳Sで4着に食い込んだ
ジョウショーホープ(栗東・
新谷功一厩舎、牡)、萩S4着からの巻き返しに燃える
タイセイクラージュ(栗東・
矢作芳人厩舎、牡)などにも注目だ。