土、月開催となる中京では土曜メインに3歳GⅢ
ファルコンS(19日、芝1400メートル)が行われる。
NHKマイルC(5月8日、東京、GⅠ、芝1600メートル)などを見据えたスピード自慢が顔をそろえた。
ビッグアーサー産駒の
トウシンマカオ(美浦・
高柳瑞樹厩舎、牡)は、前走のリステッド・クロッカスSで2勝目をマーク。好位から抜け出す正攻法の競馬で2着に1馬身1/4差をつける快勝だった。唯一、連対を外した2走前のGⅠ朝日杯フューチュリティSでも、強豪相手に0秒5差に食い下がって6着。
京王杯2歳S2着の実績から、重賞でも上位の力を持っている。1600メートルで新馬勝ちを収めているが、その後のレースぶりから1400メートルがベストの印象。条件は申し分なく、今回は他馬より1キロ重い57キロの斤量がポイントになりそうだが、チャンスは十分といっていい。
クロッカスSで2着だった
プルパレイ(栗東・
須貝尚介厩舎、牡)も素質は高い。出遅れて最後方からの競馬を強いられたが、メンバー最速となる上がり3ハロン32秒5の末脚を発揮して鋭く追い上げた。それまでは先行する形で好結果を残してきただけに、しまいを伸ばす形でも崩れなかったのは収穫といえる。まだ精神面で若さを残しているが、そのぶん伸びしろも大きい。
デュガ(栗東・
森秀行厩舎、牡)は持ち前のスピードを武器に未勝利戦、1勝クラスを連勝。予定していたクロッカスSを感冒のために取り消し、ここは仕切り直しの一戦となるが、中間は栗東坂路で4ハロン50秒台を連発。状態面は文句なしといえそうだ。先週の中京の芝コースはレコードが出た
金鯱賞をはじめ高速決着が目立っており、この馬のスピードが存分に生きそうだ。
レディバランタイン(美浦・
加藤征弘厩舎、牝)は前走、東京芝1400メートルで1勝クラスを快勝。道中は頭を上げる面を見せていたが、好位のインで何とか我慢を利かせて、直線では鋭く抜け出した。3カ月半の休養を経て馬体重も12キロ増加し、パワーアップした姿をアピールした。1800メートル戦でデビュー勝ちしているが、折り合い面を考えるとこの距離の方が合っており、重賞の速いペースならレースもしやすくなる。
オタルエバー(栗東・
中竹和也厩舎、牡)は重賞でも上位のスピード能力の持ち主だ。前走の
朝日杯FS(12着)は相手も強く、先行する自分の形に持ち込めなかった。昨年夏の
新潟2歳Sはマイペースの逃げから、好メンバー相手にしぶとく3着に踏ん張っただけに、本来の前々でスピードを生かす競馬なら巻き返しが期待できる。
ただ1頭の重賞ウイナー、
函館2歳Sの覇者
ナムラリコリス(栗東・
大橋勇樹厩舎、牝)も無視できない存在だ。休養明けをひと叩きした前走の紅梅Sは6着ながらやや復調気配を感じさせる走りを見せた。距離2走目の慣れも見込めそうで、前進がありそうだ。
未勝利戦、ひいらぎ賞と連勝中の
ティーガーデン(美浦・
萩原清厩舎、牡)、もみじSを勝っている
カジュフェイス(栗東・
森田直行厩舎、牡)、同じ中京芝1400メートルの未勝利戦を快勝している
デヴィルズマーブル(栗東・
斉藤崇史厩舎、牡)、前走の中京2歳S2着の
ウインマーベル(美浦・
深山雅史厩舎、牡)、未勝利戦を勝ったばかりだが、相手なりに走れそうな
ショウナンハクラク(栗東・
松下武士厩舎、牡)なども上位を狙える。