導師嵐山
佐藤洋一郎
蒼馬久一郎
きいいろ
金子京介
秋華賞トライアルのローズSが20日、中京競馬場で18頭によって争われ、川田騎乗で3番人気のリアアメリアが2番手から抜け出して2馬身差で快勝。昨年のアルテミスS以来の重賞2勝目を手にした。川田騎手&中内田調教師のコンビは、昨年のダノンファンタジーに続く連覇を達成。2着の14番人気ムジカ、3着の11番人気オーマイダーリンまでが秋華賞(10月18日、京都、GI、芝2000メートル)の優先出走権を獲得した。 2冠女王撃破へ、圧巻のパフォーマンスを見せつけた。リアアメリアが2番手から突き抜ける横綱相撲で、昨年のアルテミスS以来となる重賞2勝目。昨年のダノンファンタジーに続く連覇を飾った川田騎手が、充実感を漂わせる。 「もともとポテンシャルがあまりにも高すぎて、それを僕がいい内容で引き出すことができませんでした。やっとこの馬本来の走りを見せることができてよかったです」 好スタートから(1)番枠を生かして積極的に2番手をキープし、道中は鞍上との呼吸もぴったり。直線入り口で抑え切れない手応えで先頭に躍り出ると、脚いろは全く衰えない。後続に影をも踏ませることなく、悠々と2馬身差をつけた。 昨年の阪神JFでは1番人気(6着)に推された好素材。燃えすぎる気性などが出世を妨げ、今春は桜花賞10着、オークス4着と悔しい走りが続いたが、ひと夏を越して心身ともに大きな進化を遂げた。中内田調教師は「体も精神的にも、ちょっと大人になってくれました。近走は歯がゆい結果が続いていたので、ここでようやくリアアメリアの走りが競馬で見られたかなと思います」と安堵(あんど)の表情だ。 前哨戦を制し、いざ、デアリングタクトが待ち受ける秋華賞へ。鞍上は「ポテンシャルはとても高いものがありますし、2冠牝馬のデアリングタクトに挑戦できるだけの器だと思っています。精いっぱい挑んでいけたら」と力強く結んだ。 眠っていた素質を開花させたディープインパクト産駒。最後の1冠で、女王の前に立ちはだかる。(斉藤弘樹)■リアアメリア 父ディープインパクト、母リアアントニア、母の父ロックポートハーバー。黒鹿毛の牝3歳。栗東・中内田充正厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。戦績6戦3勝。獲得賞金1億659万6000円。重賞は2019年GIIIアルテミスSに次ぐ2勝目。ローズSは中内田充正調教師が19年ダノンファンタジーに続く2勝目。川田将雅騎手は08年マイネレーツェル、19年ダノンファンタジーに続く3勝目。馬名は「母名の一部+『愛されるもの』を意味する女性名」。★20日中京11R「ローズS」の着順&払戻金はこちら