今年最初のJRA2歳重賞の
函館2歳Sが18日、函館競馬場で15頭によって争われ、丹内騎乗で10番人気の
リンゴアメが差し切って重賞初勝利を飾った。今後は放牧に出され、年内は
阪神JF(12月13日、阪神、GI、芝1600メートル)が最大目標となる。単勝1・5倍の圧倒的1番人気だった
モンファボリは13着に敗れた。
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10番人気のキュートな伏兵が、世代最初の重賞ウイナーに輝いた。4番手から直線でグイグイ伸びた
リンゴアメがゴール寸前で差し切り勝ち。函館開幕初日の新馬戦に続いて重賞でも一番星に輝き、大波乱を演出した。
「まだ子供でゲートも道中もフラフラしていましたが、最後の伸びは素晴らしいものがありました。こういうパフォーマンスをしてくれるとは思っていませんでした」
パートナーが見せた抜群の切れ味に丹内騎手=顔写真=も驚きを隠せなかった。函館出身の鞍上は、これが2016年
函館記念(
マイネルミラノ)以来の重賞3勝目。「(函館の重賞で)残るのは
函館スプリントSだけなので、来年はそれを取りにいきたい」と目標を掲げ、「名前もかわいい馬なので、ファンができればいいですね」と相棒のアピールも忘れなかった。
「流れもよかったし、最後は勝負根性を見せてくれましたね。まだ良くなる余地があり、先々が本当に楽しみです」と菊川調教師は目を細める。かわいいだけじゃない。強さも兼ね備えた新しいスター候補が、函館から誕生した。(渡部陽之助)