東京新聞杯が9日、東京競馬場で16頭によって争われ、M・デムーロ騎乗で4番人気のプリモシーンが、好位から直線で差し切って1年半ぶりの勝利を飾った。今後は
ヴィクトリアマイル(5月17日、東京、GI、芝1600メートル)を含めたマイルGIが視野に入る。6番人気の
シャドウディーヴァが2着、1番人気の
レッドヴェイロンは9着に終わった。
はっきりと光が見えてきた。プリモシーンが2018年
関屋記念以来、1年半ぶりのV。中山金杯の
トリオンフと同様に、初騎乗馬で重賞勝ちを飾ったM・デムーロ騎手が笑顔を見せる。
「すごく手応えが良かったし、自信を持って乗っていました。(レースを見ていて)いつも切れる馬。強い競馬でした」
最内枠から6番手の内を追走。
モルフェオルフェが後続を離して逃げる中、「内枠でペースも完璧」と自信を持って騎乗し、直線で外から力強く伸びて末脚比べを制した。
「(強いプリモシーンが)戻ってきてくれるか半信半疑でした。ホッとした気持ちです」
18年
マイルCS(
ステルヴィオ)以来の重賞Vとなった木村調教師も安堵の表情を見せる。昨春は
ヴィクトリアマイルで2着に好走したが、秋は重賞2戦ともに2桁着順。復活へ向け、中間は牧場での食生活から変えて「ドッシリした」と手応えを得て、見事に答えを出した。
リスグラシュー、
インディチャンプと、近2年の勝ち馬がGIホースに成長した縁起のいい一戦に優勝。次走については「まだ2月ですが、マイルのGIになると思います」とトレーナー。昨年2着の
ヴィクトリアマイルの他にも、オーストラリアでGI4勝の母モシーンという血統背景を思えば、豪州遠征も選択肢に入りそうだ。 (千葉智春)
プリモシーン 父
ディープインパクト、母モシーン、母の父ファストネットロック。青鹿毛の牝5歳。美浦・
木村哲也厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。戦績14戦4勝。獲得賞金2億210万円。重賞は2018年GIII
フェアリーS、GIII
関屋記念に次いで3勝目。
東京新聞杯は
木村哲也調教師が初勝利、ミルコ・デムーロ騎手は17年
ブラックスピネルに次いで2勝目。馬名は「 最高(イタリア語)+場面」。
★9日東京11R「
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