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京王杯SC(芝1400メートル)が11日、東京競馬場で15頭によって争われ、レーン騎乗で1番人気のタワーオブロンドンが差し切り勝ち。3度目の重賞勝ちを決めた。藤沢和調教師は8度目の同レース制覇。勝ちタイム1分19秒4は従来の記録を0秒1更新するコースレコードだった。優先出走権を獲得した安田記念への出走は流動的。
1番人気を背負ったタワーオブロンドンは、難攻不落の要塞のごとく揺るがなかった。馬場の真ん中を堂々と抜け出し、1年1カ月ぶりの勝利が重賞3勝目。前年に僚馬ムーンクエイクが記録したタイムを0秒1更新するコースレコードで、藤沢和厩舎を連覇&8度目Vへ導いた。鞍上のレーン騎手も興奮気味だ。
「好スタートを決めて道中で折り合い、しまいも素晴らしい脚。本当にいいリズムで運べた。調教にまたがって力強い馬と感じていたが、強い勝ち方。GIで好勝負できる力がある馬だと思う」
普段から行きっぷりが良すぎるくらいの馬だが、初コンビの人馬の呼吸はまるで長くコンビを組んだ戦友かのよう。中団追走から残り400メートルで満を持して追い出されると、一歩一歩力強く伸び、余裕を持ってゴールで前へ出た。これで芝7ハロンは3戦全勝。今回も盤石の立ち回りを見せた。
今後の路線は流動的だが、優先出走権を得た安田記念(6月2日、東京、GI、芝1600メートル)に参戦する可能性もある。藤沢和調教師は「東京のマイルではキャピタルS(2着)でまずまずいい競馬をしているし、ギリギリ大丈夫だと思う」と話し、動向が注目されるところだ。
それにしても、オーストラリアの若手有望株として来日したレーン騎手の活躍は華々しい。この日は4勝の固め打ち。6日間の騎乗で早くも10勝を挙げ、重賞も新潟大賞典(メールドグラース)に次いで2勝目だ。
「グレイトデー。アリガトウゴザイマス」と喜びを伝えた25歳は、この先のビッグレースでも引っ張りだこ。GIII→GIIと来たら、次はGIだ。きょうのヴィクトリアマイルで騎乗するノームコアをはじめ、その手綱さばきから目が離せない。 (板津雄志)
タワーオブロンドン 父レイヴンズパス、母スノーパイン、母の父ダラカニ。鹿毛の牡4歳。美浦・藤沢和雄厩舎所属。北海道・日高町のダーレー・ジャパン・ファーム(有)の生産馬。馬主はゴドルフィン。戦績10戦5勝。獲得賞金1億9805万9000円。重賞は2017年GII京王杯2歳S、18年GIIIアーリントンCに次いで3勝目。京王杯SCは藤沢和雄調教師が1997年タイキブリザード、98年タイキシャトル、00&01年スティンガー、04年ウインラディウス、14年レッドスパーダ、18年ムーンクエイクに次いで8勝目。ダミアン・レーン騎手は初勝利。馬名は「ロンドン塔」
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