初夏の陽気に包まれた淀のターフを涼しい顔で駆け抜けた。ダノンプレミアムが力の違いを誇示して重賞連勝。川田騎手は充実の汗をぬぐった。
「控える形でも我慢できていて、いいリズムで走れたと思います。道中の流れがゆっくりで上がりが速いので、後ろとの差は開いていませんが、いい内容、雰囲気でしっかり走れました」
一昨年の朝日杯FS以来のマイル戦でも盤石のレース運びだった。スローの2番手で折り合い、楽な手応えのまま最後の直線へ。軽くうながされただけで先頭に立つと、上がり3ハロンを32秒2でまとめて後続を完封。昨年の安田記念を制したモズアスコットなどの強敵を相手に、最後は流しながら重賞5勝目を挙げた。
右前脚の蹄をケアするために昨秋は休養にあて、9カ月半ぶりに復帰した金鯱賞(芝2000メートル)で鮮やかな勝利。その後、陣営はマイル戦線に舵を切った。中内田調教師は「戻してきた時期や体調の上がり具合などを見て、安田記念の時期が一番よさそうだなと。次に向けていいステップを踏めたと思います」とうなずいた。
安田記念には、昨年の年度代表馬でドバイターフを制したアーモンドアイや、香港の最強マイラー・ビューティージェネレーションなどが参戦を視野に入れている。それでも、トレーナーは「上積みはだいぶあると思います」と力を込めた。再び軌道に乗ったダノンプレミアムの進撃は、まだまだ止まりそうにない。 (川端亮平)
ダノンプレミアム 父ディープインパクト、母インディアナギャル、母の父インティカブ。青鹿毛の牡4歳。栗東・中内田充正厩舎所属。北海道新ひだか町・ケイアイファームの生産馬。馬主は(株)ダノックス。戦績7戦6勝。獲得賞金2億8913万7000円。重賞は2017年GIIIサウジアラビアRC、GI朝日杯FS、18年GII弥生賞、19年GII金鯱賞に次いで5勝目。マイラーズCは中内田充正調教師、川田将雅騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+高品質。格別な働きを期待して」。
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