《本紙の狙い》
フェブラリーS馬
サクセスブロッケンが東京のマイル戦で負けるわけにいかない。長期休養明けでなんとか間に合った感のある南部杯で2着を確保し、GI馬の存在感は示したが、地方の深いダートよりも時計の速い東京の砂が合うのは
フェブラリーSをレコードで勝っていることから明らか。叩いた今回は、栗東の坂路で4ハロン51秒6の好時計をマークし、前走以上のデキなのは確実で、59キロの斤量もGIIIでは言い訳にならない。目標のJCダートへ向けて、取りこぼすようなことはないだろう。
シリウスSを圧勝した
ワンダーアキュート、
エルムS勝ちの
マチカネニホンバレなどが相手。
★最新ナマ情報
4日の栗東ポリトラックでは併せたエーシンウォーマン(牡3、500万下)に遅れをとった(3)
ナムラハンターだが、もともと調教では動かないタイプで、6ハロン81秒9と長めからしっかり追っており問題ない。東京ダートは1戦8着だが、この時は2100メートル。前走2000メートルの大敗も含めて距離が長く、マイルへの短縮はプラス。中京で2勝しており左回りも心配ない。「直線の長いコースは合うし、外をうまく追走できればチャンスはある」と中山調教助手も期待している。
シリウスSを制した(5)
ワンダーアキュートは、4日にCW6ハロン83秒8、3ハロン39秒4-12秒9と軽快な動きを披露。「馬場が重くて時計がかかったが、状態は悪くないよ」と佐藤正調教師は仕上がりには満足げだ。「距離が短くなる点がどうかだが、今の充実ぶりならここに入っても楽しみ」とトレーナーは好勝負を見込んでいる。
JCダート10着以来11カ月ぶりの実戦となる(6)
ワイルドワンダーは、坂路1本で体をほぐした。「いい感じだね。力を出せる状態になっているよ」と久保田調教師はニッコリ。「東京は得意なコース。あとは地力に期待する。次に向けてメドが立つ競馬ができれば」とトレーナーは控えめも、鉄砲【2・1・2・2】と久々は気にしないタイプで、重賞3勝、GI2着1回など実績はここでも上位。侮れない存在だ。
レパードSで5位入線も10着に降着となった(9)
シルクメビウスは、4日にCW6ハロン81秒9、3ハロン39秒3-13秒2。「最後いくらかモタモタしてたな。ちょっと太いかも」と領家調教師は心配していたが、輸送減りの分を考慮しての調整とみれば問題はないだろう。GIII勝ち、GI2着と3歳世代では屈指の実績馬。「
ユニコーンSと同じ舞台でマイルの流れも合う。展開が向けば」とトレーナの期待も高く、前走の鬱憤が晴らせるか注目だ。
エルムSで初タイトルを手に入れて勢いに乗る(11)
マチカネニホンバレは、レース前日の6日に坂路で2本目に
ミッションモード(牡2、500万下)と併せて4ハロン55秒0-40秒1-13秒4と仕上げに抜かりなし。じっと眺めていた藤沢和調教師も「併せ馬で時計を出すのは予定通りだったし、しっかり走っていたね」と笑みをこぼした。跨った北村宏騎手も「ここまで順調に来れましたね。このひと追いで態勢は整いました」と勝負モードに突入。東京は4戦4勝とコース相性も抜群で、重賞2勝目に向けて視界は良好だ。
前走の南部杯では休養明けの影響もあって2着に敗れた(12)
サクセスブロッケンだが、4日に坂路で4ハロン51秒6-38秒1-12秒5をマークするなど、ひと叩きされての良化は歴然だ。「動きはいいね。上積みは確実にある。砂の深い盛岡よりも、東京コースの方が走りやすいし実績もある」と藤原英調教師は
フェブラリーSを制した舞台でのVを目論む。初の斤量59キロがカギとなりそうだが、デビューからダート5連勝でGIジャパンダートダービーを制すなど、早くから力の違いを見せつけてきたブロッケンだけに、あっさりこなしてくれそうだ。
ダート戦は06年6月の
ユニコーンS4着以来となる(13)
サイレントプライドは、6日は坂路1本駆け上がってからポリトラックで軽くキャンターで流すなど入念な調整。騎乗した後藤騎手も「ここ最近では一番のデキ」とかなりの手応えを得ている。4日のDコースでの追い切りではブリンカーを装着したところ、いつもとは違う行きっぷりを見せた。「ブリンカーがいい刺激になったみたい。デビュー前からダート適性も感じていたし、なんの不安もない。切れる脚がないので、うまく前々で運べれば、ここでも遜色ないと思っている」とタイトルを獲りに行く構えだ。
今年のジャパンダートダービーを制した(14)
テスタマッタは、3戦3勝とダートではいまだに底を見せていない。4カ月ぶりの実戦となるが、中間の乗り込み量は豊富で「賞金が足りず出走できなかったが、南部杯を予定していたくらいで、準備は整っている」と村山調教師は仕上がりに太鼓判を押す。しかし「期待はしているが、古馬の一線級とは初対戦。そこで斤量58キロは少し気になるね」と慎重な構えを崩さなかった。
エルムSで4着に敗れた(15)
トランセンドだが、中間は熱心に調教をこなして巻き返しに余念がない。「1週前の追い切りは一番時計だったし、今週も終いを伸ばしていい感じ」と安田隆調教師もデキの良さを伝える。未勝利からダート4連勝で新設重賞
レパードSを制覇。勝ち時計1分49秒5は、その前走で同馬がマークしたレコードと同タイムとあって、スピードは文句なし。初コース、初距離、斤量増と克服すべき課題は多いが、素質的にはこなしても何ら不思議ない。
休養明けを2戦2勝した(16)
セレスハントが、3連勝で重賞タイトルを狙いにきた。馬だけでなく、この秋は
秋華賞を
レッドディザイアで制するなど厩舎の勢いも見逃せない。「距離が少し長い気がする」と松永幹調教師は前置きしつつも、「今はとにかくデキがいいからね。前走も評価できるレースぶりだったし、コースも得意。このメンバーに入ってどこまでやれるか楽しみだね」と自信を垣間見せた。