角田大河(19)=栗・石橋=騎乗で5番人気の
シーズンリッチが、5番手から力強く伸びて重賞初制覇を飾った。今後は
日本ダービー(5月28日、東京、GⅠ、芝2400メートル)に直行の予定。デビュー2年目の鞍上は、11回目の挑戦でJRA重賞初制覇。2着に2番人気の
ノッキングポイントが入り、1番人気の
キングズレインは12着に敗れた。
◇
大舞台へ明るい道を切り開いた。格上挑戦の
シーズンリッチが重賞初制覇。自身もうれしい重賞初勝利となった2年目の角田河騎手が、さわやかな笑顔で喜びを口にした。
「こういった馬に乗せていただいてチャンスをつかむことができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
初コンビながら持ち味のしぶとさを最大限に生かした。好位の5番手追走から直線は持続力のある末脚を発揮し、馬群を割って突き抜けた。久保田調教師は「しっかりゲートも出してくれたし、本当にうまく乗ってくれた」と冷静な手綱さばきを絶賛。同期の今村騎手らと切磋琢磨しながら日々、高い向上心を持って競馬と向き合う若武者は「新しく新人も入ってきて誰にも負けていられないので、これからも一生懸命精進して頑張っていきたいです」と勝ってなお気持ちを引き締める。
陣営はデビュー当初から素質を評価し、あえて強い相手とぶつけてきた。賞金加算に成功し、今後は
日本ダービーへの直行を見据える。「折り合いに不安がないので、距離が延びてまたいいと思います」と指揮官。出世レースからまた楽しみな新星が誕生した。(斉藤弘樹)
■
シーズンリッチ 父
ドゥラメンテ、母エバーシャルマン、母の父
ハーツクライ。鹿毛の牡3歳。美浦・
久保田貴士厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は宇田豊氏。戦績5戦2勝。獲得賞金4826万9000円。重賞は初勝利。
毎日杯は
久保田貴士調教師、
角田大河騎手ともに初勝利。馬名は「旬が豊富」。