当企画のコンセプトにつきましては、
コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2017年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 盛り上がりを見せる春のG1シリーズ。今週は
皐月賞です。昨年は、
コントレイル、
サトノフラッグ、
サリオスの3強ムードでしたが、今年はそれに比べると人気割れしそうで、多くの馬にチャンスがあると目されています。
新良(以下、新) G1にしては乗り替わりも多いので、予想のしがいがありますね。
編 では、早速結論をお聞かせください。どの乗り替わりを狙っていきましょう。
新 私が注目しているのは、ルメール騎手からM.デムーロ騎手に乗り替わる⑮
グラティアスです。
編 ルメール騎手は
アドマイヤハダルに騎乗しますが、そこに至るまでにはいろいろな経緯があったんですよね。
新 はい。
グラティアスは新馬、
京成杯とデビューから2連勝。いずれもルメール騎手が鞍上かつ好内容でしたので、ほかにこれといった有力馬がいなければ、当然のように継続騎乗だったと思います。
編 でも、まさにその有力馬がいたと?
新 そうなんです。もともとは
ホープフルS2着の
オーソクレースとのコンビで
皐月賞に参戦することが決まっていました。
編 それがあったので、
グラティアスには
松山弘平騎手が騎乗することになったんですよね。
新 はい。ところが、松山騎手が騎乗停止になり、
グラティアスの新たな鞍上にデムーロ騎手が迎え入れらることになった。と思っていたら、
オーソクレースの
皐月賞回避が決まった。結果的にルメール騎手は、若葉Sを松山騎手とのコンビで勝った
アドマイヤハダルに乗ることになった。というわけなんです。
編 ルメール騎手には珍しく、乗りたい馬に乗れないかたちになったわけですね。
新 もし
グラティアスの鞍上が空いていたら、乗りたかったと思います。デムーロ騎手には、追い風が吹いている印象です。
編 そのデムーロ騎手ですが、一時期の不振を脱し、最近は好調が続いていますよね。
新 ダービー卿CTで久々に重賞を勝ち、
ニュージーランドTでも2着。そして、馬券圏内には入れなかったものの、
桜花賞では
アールドヴィーヴルを5着に持ってきました。ご指摘の通り、この勢いは見逃せません。
編 固め打ちの得意なジョッキーなので、好調時は買い続けるのが鉄則と、新良さんはいつも仰ってますしね。
新 その通りです。今のデムーロ騎手はきっちり仕事をしてくれますので、信頼に値します。今回のチャンスもしっかりモノにしたいと思っているでしょう。
編 デムーロ騎手は、
ネオユニヴァース、
ダイワメジャー、
ロゴタイプ、
ドゥラメンテと、
皐月賞実績は文句ナシですしね。
新 このレースに強いのもさることながら、中山芝2000m自体を得意にしていて、2017~2019年が12.9%、2020年以降が16.1%と上々のコース勝率を記録しています。
編 ここもやってくれるかもしれませんね。
新 G1を勝っての完全復活。可能性は十分にあるでしょう。馬は未知の魅力にあふれていますから。
編
桜花賞は無敗馬が勝ちましたので、2週連続に期待したいですね!
★その他の注目乗り替わり★
阪神8R ⑦
ペプチドヒミコ(
松田大作→
藤岡佑介)
中山10R ①
レシプロケイト(
岩田望来→
川田将雅)
中山12R ⑤
ヒシゲッコウ(
藤井勘一郎→C.ルメール)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。
最新情報は『“新良式”データ馬券ブログ』で公開中。