今週は中山競馬場で
産経賞オールカマーが行われる。注目は重度の屈腱炎を乗り越えて、1年8カ月ぶりに復帰する
ジェネラーレウーノだ。矢野調教師は「単騎逃げというレースになる」と戦術を明かし、一昨年に
セントライト記念を制した舞台に期待を寄せる。開幕からの2週は先行馬が好成績。21日の
セントライト記念を制した
バビットに続き、鮮やかな逃げ切りを決める。
最悪の事態を乗り切り、得意の舞台でいざ復活だ。昨年の
AJCC4着後、右前浅屈腱炎を発症した
ジェネラーレウーノが、1年8カ月ぶりにターフに帰ってくる。
「かなり程度の重い症状。ひと昔前なら(復帰は)無理だったと思います」
エースの復帰に矢野調教師が表情を引き締める。待望のカムバックまで、一番苦労したことは「待つこと」だったと語り、「オーナーさんと牧場(北海道安平町・ノーザンF早来)が、本当によく辛抱してくれた。よくここまで治してくれたと思うし、この馬自身も強いのでしょう」としみじみした口調で続けた。
そんな陣営の思いは、ウーノにも伝わっているようだ。17日の追い切りの動き(美浦坂路4ハロン50秒6)に「絶好調。抜群」と太鼓判を押したトレーナーは22日、美浦南コースにある角馬場での調整を確認。「坂路とプールを併用してしっかり乗れている。休養中、体もそこまで大きくさせていないし、今のところ脚元も問題ない」と順調な仕上がりをアピールした。
中山芝は【3・0・1・1】で、この2200メートルの舞台は一昨年の
セントライト記念で白星を挙げている。「条件はいいね。ダービーの前みたいにカリカリしたところが出てきているし、今回は単騎逃げというレースになるだろうから。あとはジョッキー(初コンビの三浦騎手)がどう乗ってくれるかだと思う」と、強気の逃走劇を思い描く。21日の
セントライト記念を
バビットが鮮やかに逃げ切ったように、現在の中山は逃げ、先行が優勢なコンディション。休み明けで軽視され、ノーマークの逃げに持ち込めるようだと、コース巧者が黙ってはいない。
重度の屈腱炎から立ち直った
ジェネラーレウーノ。施されたら施し返す、恩返しの大激走を見せつける。(内海裕介)
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