京都金杯とともに、2019年の中央競馬のオープニングを飾る伝統のハンデ戦、中山金杯(GIII、芝2000メートル)が1月5日、中山で行われる。
17頭が登録した今年は混戦ムードだが、充実期を迎えた
ステイゴールド産駒
マウントゴールド(栗東・
池江泰寿厩舎、牡6歳)に重賞初制覇のチャンスがやってきた。
18年5月にオープン入りを果たすと、重賞初挑戦となった
小倉記念ではレコードタイムでの決着にしぶとく対応し3着と好走。続くオクトーバーSでは絶妙なペースで逃げ切り勝ちを決めた。前走の
チャレンジCでは
エアウィンザーに3馬身突き放されたものの、2着を確保。3着には1馬身半の差をつけた。流れに左右されない自在性を身につけたうえ、ハンデの56キロも背負い慣れているだけに、前走に続いて手綱を取る
武豊騎手を背に新年の好発進を決める可能性は十分だ。
タイムフライヤー(栗東・
松田国英厩舎、牡4歳)は、同じ中山芝2000メートルが舞台のGI・
ホープフルSの17年の勝ち馬。一時期、精彩を欠く走りが続いたが、前走の
菊花賞では0秒6差6着。のちに
有馬記念を勝つ
ブラストワンピース(4着)と互角の伸びを見せ、スランプ脱出を印象づけた。直線の坂を味方につけた
ホープフルSの決め手は光っただけに、復調してハンデ56キロなら好勝負が可能だろう。
アドマイヤリード(栗東・
須貝尚介厩舎、牝6歳)=56キロ=は17年のGI・
ヴィクトリアマイルの覇者。その後は勝ち星に恵まれていなかったが、牡馬相手の前走・ディセンバーSをラスト3ハロン34秒4の末脚で鮮やかに差し切り勝ちを収めた。過去10年、牝馬は3着以内なしと苦戦の傾向だが、前走で弾みをつけた切れ者が完全復活を果す可能性はある。
明けて8歳の
エアアンセム(栗東・
吉村圭司厩舎、牡)も元気いっぱいだ。18年夏の
函館記念で重賞ウイナーの仲間入りをすると、強豪相手の
産経賞オールカマーを4着にまとめ、前走の
福島記念も正攻法で0秒2差3着。相手なりに走れる堅実さに加え、中山芝【2・2・2・3】のキャリアも魅力で、57キロでも有力だ。
ウインブライト(美浦・
畠山吉宏厩舎、牡5歳)は18年の中山金杯でクビ差2着に食い込み、続く
中山記念を力強く押し切った。中山芝はGIIでの2勝を含めて【3・2・0・1】と相性が抜群。58キロのトップハンデ克服が鍵となるが、自身の“庭”で今回も上位をにぎわす。
ステイフーリッシュ(栗東・
矢作芳人厩舎、牡4歳)=56キロ=は、
チャレンジC3着からの臨戦。18年の
京都新聞杯(京都芝2200メートル)を2分11秒0の好タイムで押し切ったように時計の速い決着に強く、中山芝も17年の
ホープフルSで0秒2差3着と適性を示している。
ストロングタイタン(栗東・
池江泰寿厩舎、牡6歳)=57キロ=は、休養明けの
中日新聞杯で0秒7差3着。36キロもの大幅な馬体増だっただけに、ひと叩きされた上積みは大きいはずだ。
コズミックフォース(美浦・
国枝栄厩舎、牡4歳)=56キロ=は、18年のダービーで0秒2差3着。秋2戦は
セントライト記念7着、
菊花賞15着とふるわなかったが、地力の高さは折り紙つき。ひと息入れて立ち直ってくれば上位に肉薄できる。
ランガディア(美浦・
木村哲也厩舎、牡5歳)は弥彦特別(1000万下)、ノベンバーS(1600万下)を連勝した上がり馬。オープンでの実績はないが、そのぶん、ハンデ54キロと軽量の利があり、実績上位馬を脅かす存在となる。
★中山金杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載