8月16日の新潟9Rで行われた第27回
新潟ジャンプステークス(3歳以上障害オープン、J・GⅢ、芝・外→内3250メートル、別定、14頭立て、1着賞金=3000万円)は、
小牧加矢太騎手の1番人気
インプレス(牡6歳、栗東・
佐々木晶三厩舎)が中団でリズムよく、終始安定した飛越を披露。早めに逃げ馬を捕まえにいき先頭に躍り出ると、後続の追撃を振り切り障害重賞初制覇を果たした。来春で定年引退となる
佐々木晶三調教師は
キズナ産駒で史上8人目のJRA全10場重賞Vとなった。タイムは3分30秒5(良)。
1馬身差の2着には
サイード(3番人気)、さらに1馬身半差遅れた3着に
ヒートオンビート(2番人気)が入った。
新潟ジャンプSを勝った
インプレスは、父
キズナ、母ベアトリス2、母の父Dr Fongという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は前田幸治氏。通算成績は25戦9勝(うち障害8戦5勝)。重賞は初勝利。
佐々木晶三調教師は
新潟ジャンプS初勝利、
小牧加矢太騎手は2024年
ホッコーメヴィウスに次いで2勝目。
◆
小牧加矢太騎手(1着
インプレス)「どんな競馬をしても勝ってくれるだろうと自信を持って乗りました。最後に少し寄られましたが、向こう正面で自分でペースを作りにいっているぶん終いに若干甘くなっただけで、本当に強い競馬をしてくれました。自分で重賞のレースを作れるだけの馬、大障害を見据えている馬で、ここで躓いているわけにはいかなかったので、その点はひと安心しています。また、僕自身、晶三先生の全10場重賞制覇をかなり意識していたので、それを達成できて良かったです。デビューからずっと面倒を見てもらってお世話になっていて、一番勝たせてもらっている厩舎でもあるので。このレースに賭ける気持ちは強かったですし、それに馬も応えてくれて良かったです」
◆
佐々木晶三調教師(同)「全10場重賞制覇はなかなかできないからね。これを意識していたから。しかも
キズナの子で。いいですね。ドラマチックですね。馬名の意味も『感動させる』とかで、まさに名前の通り。もうないのかなとも思ったけれど、最後の最後にまさかこういう馬が出てきてくれるとは。競馬は横綱相撲でしたね。最後だけ落ちないでーって思っていました。最後のチャンスをものにできて感無量です」