北村友一(38)=栗・フリー=騎乗で2番人気の
シュヴァリエローズが最後の直線で早めに先頭に立ち、後続の追撃を振り切って
京都大賞典に続く重賞連勝を飾った。年内は出走せず、来春に備える公算が大きい。ハナ差2着には12番人気の
シルブロンが入り、1番人気の
ゴールデンスナップは4着に終わった。
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平地最長距離の重賞は、最小着差で決着した。手に汗握る熱戦をハナ差で制した
シュヴァリエローズが、
京都大賞典に続いてGⅡ連勝。3週連続重賞Vの北村友騎手は笑顔で振り返った。
「大接戦でどっちが勝ったか、分からなかったです。3600メートル走ってきたのに『ゴール板が遠いな』と思いながら追っていました」
好スタートから道中は4番手を確保。1000メートル通過64秒3という遅いペースでも、「すごくリズムよく走ってくれていた」とがっちり折り合った。ペースアップした勝負どころから徐々に進出し、直線で早めに先頭へ。外から
シルブロンが並びかけると、もうひと伸びしてわずかに振り切った。
清水久調教師は「この距離でどこまで脚を使うかと思ったが、大したもんですね」と頰を緩ませた。中2週と間隔が詰まるため、
有馬記念へ向かう可能性は低そうだが、鞍上は「今後、長距離路線で頑張ってくれると思います」と来春の活躍に胸をふくらませた。6歳にして開花した
ディープインパクト産駒が、長距離界の頂点を目指す。(吉田桜至郎)
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シュヴァリエローズ 父
ディープインパクト、母ヴィアンローズ、母の父セーヴルローズ。鹿毛の牡6歳。栗東・
清水久詞厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。戦績31戦5勝。獲得賞金2億8266万7000円。重賞は2024年GⅡ
京都大賞典に次いで2勝目。
ステイヤーズSは
北村友一騎手、
清水久詞調教師ともに初勝利。馬名は「薔薇の騎士(仏)。母名より連想」。