武蔵野Sは東京ダート1600mで施行のG3。
ユニコーンS(東京)に好走歴をもつ
ペリエールや
ペイシャエス、
サヴァに加え、
タマモロックも舞台巧者で、そこにエニフSを完勝の
エンペラーワケアもいる。
このメンバーのなかでいい勝ち方をした馬は、同じコースのG1、来年の
フェブラリーSでも期待をもてそう。過去10年のデータを使用し、勝ち馬を探っていきたい。
逃げた馬の成績は[1-0-1-8]。馬券に絡んだ2頭は、2016年8番人気1着
タガノトネール、2022年7番人気3着
バスラットレオン。
タガノトネールの年は重馬場、勝ち時計1分33秒8は芝並の時計で、2着の
ゴールドドリームを振り切ったのはすごいが、ちょっと特殊な条件だった。
バスラットレオンの年は、半マイル48秒0は最も緩い流れ。勝った
ギルデッドミラーは上がり最速34秒8と素晴らしい脚を使っている。
東京ダートマイルは、2コーナーのポケットからスタートすると、3コーナーまで640mとかなり長く、はじめの2ハロンは下りになるうえ、武蔵野Sは毎年頭数が揃うので、それほど楽なペースにはならない。
そのうえホームストレッチも長いとなれば、控えた馬のアベレージが高くなる。反対にそのなかで粘った先行勢がいたら、今後注目かもしれない。
▼脚質別成績
逃げ 10.0% 10.0% 20.0%
先行 2.9% 14.3% 25.7%
中団 6.1% 12.1% 13.6%
後方 8.5% 12.8% 21.3%
※数字は左から勝率・連対率・複勝率
中団[4-4-1-57]、後方[4-2-4-4]で、3着以内30頭中19頭を占める。上がり最速馬は[6-1-3-2]で複勝率83.3%。末脚自慢を狙うのがベターと言えそう。
少し気になるのは、逃げ馬が
メイショウテンスイくらいしかいないこと。前走は佐賀の交流重賞で大敗したが、2走前のジュライSを逃げ切っている。7戦ぶりの1700mで、32戦ぶりに
吉田豊騎手とタッグを組み、33戦ぶりに勝利を挙げた。
1400mを中心に使われ、逃げたり逃げられなかったりで、距離延長でスムーズにハナを叩けた。今回のメンバーでは能力的に厳しい気もするが、単騎逃げでペースを落とす率はある。もしかすると、
ドルチェモアが絡んでくるかもしれないが……。
対象期間中、前半4ハロンが最も遅い2022年は1着4角7番手、2着3角3番手、3着4角1番手。次に遅い2017年は、唯一の前半4ハロン47秒台で、4角3番手以内の馬が馬券内を独占し、3連単178万馬券の大波乱が起こった。
4角2桁位置の馬が馬券に絡んでいないのはこの2年しかなく、いくら末脚優位の東京ダートマイルとはいえ、多頭数のスローで馬群が伸びれば後ろすぎて届かない。その可能性をふまえると、有力馬のなかでも前に位置を取りつつ、脚を使える馬が良さそう。
◎
ペリエール。新馬、オキザリス賞を連勝した勢いを思えば、近2走オアシスS2着、グリーンチャンネルC3着は頭打ちの気もするが、どちらも苦しい外枠だった。昨年の武蔵野Sは最内枠から1番人気9着で、これは案外な負け方だった。ただ、砂被りがダメな感じはなく、ユニコーンS勝ちは内枠。石川騎手なら積極的に運びそうだし、今回3枠4番ならもう一度期待してみたい。馬券は◎の単複。