吉田隼人(39)=美・フリー=騎乗で2番人気の
シングザットソングが、好位から押し切って重賞初制覇を飾った。7番人気の2着
ムーンプローブ、11番人気の3着
ジューンオレンジまでが
桜花賞(4月9日、阪神、GⅠ、芝1600メートル)の優先出走権を得た。
進化した姿で桜切符をつかんだ。11分の9の抽選を突破した
シングザットソングは、重賞初挑戦でタイトルを奪取。吉田隼騎手がパートナーをねぎらった。
「ここ2戦ゲートの発進が良くなかったので、厩舎、先生と相談していいスタートを切れて良かったです。自分から負かしにいって、強い内容だったと思います」
新馬戦V後の2戦は出遅れて連敗。この中間は陣営が一丸となって課題解消に取り組んだ。そのかいあって発馬を決めると、前半3ハロン33秒2の速い流れのなか、好位の外めを手応え良く追走。直線半ばで抜け出し、後続の追い上げをクビ差でしのいだ。鞍上は「いつも最後は一番いい脚を使ってくれる。何とかもってくれて良かったです」とほっとした表情だ。
優先出走権を得た
桜花賞に向けて、高野調教師は「1600メートルを乗り切れる心肺機能は持っていると思います」と力強く結んだ。昨年の
桜花賞&
オークスを制した
スターズオンアースと同じ
ドゥラメンテ産駒。課題を克服した
シングザットソングが、桜の舞台でも凱歌(がいか)を上げる。(増本隆一朗)
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シングザットソング 父
ドゥラメンテ、母ザガールインザットソング、母の父マイゴールデンソング。黒鹿毛の牝3歳。栗東・
高野友和厩舎所属。北海道白老町・㈲社台コーポレーション白老ファームの生産馬。馬主は㈲社台レースホース。戦績4戦2勝。獲得賞金6643万5000円。重賞は初勝利。
フィリーズレビューは
高野友和調教師が2018年
リバティハイツに次いで2勝目。
吉田隼人騎手は初勝利。馬名は「あの歌を歌って」。