当企画のコンセプトにつきましては、
コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2019年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 先週に引き続き、週末はどうやら雨模様の雰囲気ですね。
新良(以下、新) 騎手予想の場合、ものすごく大きな影響があるわけではありませんが、そこはやはり良馬場確実という状況のほうが助かりますね。もしくは、降るなら降るではっきりしてくれているほうが……。
編 馬場悪化が確実というわけでもないので、なんとも悩ましいところですが、そんななかでもしっかり決めていただきたいと思います。
新 はい。全力を尽くします。
編 土曜日は重賞なしの番組構成となっておりますが、どのレースをターゲットにしましょうか?
新 中京メインの豊明Sを取り上げます。勝負気配が漂う乗り替わりがありますので。
編 おお、そうなんですね。それは気になります。ズバリ、どの馬、どの乗り替わりでしょう?
新 私が狙っているのは、
菱田裕二騎手から
福永祐一騎手に乗り替わる⑯
イルクオーレです。
編 受ける印象は、典型的な鞍上強化。やはり、イメージ通り期待度は高いということですね。
新 まさにその通りです。この馬を管理する美浦の
高橋文雅厩舎は、ちょっと地味な存在ということもあってか、騎手起用に関しては政治力が弱いという気がします。
編 リーディング上位騎手をポンポン乗せられる状況にはないと?
新 おそらくそうなんでしょう。
イルクオーレは、デビュー当初は数戦続けて
石橋脩騎手が騎乗していましたが、その後はそんなに悪くない成績にもかかわらず、鞍上を固定できずにここまできました。
編 振り返ると、ここ3戦はいずれもテン乗りで、1着も2着もあるのに継続騎乗はなし。陣営の苦しい事情が伝わってきます。
新 乗り替わりを繰り返しながら3勝クラスまで来たのは立派ですよね。
編 そして、今回は福永騎手!
新 これは大きいですよね。厩舎側から見ても、騎手側から見ても、勝てる可能性が十分にあると判断されたのでしょう。
編 デビュー以降、この馬に跨ってきた騎手のラインナップを見ると、今回は勝負に出てきたなという感じがします。
新 メイチの仕上げで出走してくるかもしれませんね。福永騎手は中京芝1200mで2019年以降、勝率32.4%を挙げてメンバー中トップに立っています。勝利数も2位の
川田将雅騎手に5勝差を付けてトップ。単勝回収率はなんと143%です。
編 それは素晴らしい。間違いなく、このコースでいちばん信頼できるジョッキーですね。
新 先週は月曜日の最終レースでも4番人気の馬を2着に持ってきましたので、このコースに対するイメージも悪くないはずです。
編 なるほど。さらに信頼度が高まりました。
新 もう一点、強調したいのは、
ロードカナロア産駒のコース成績です。こちらも2019年以降、勝率15.6%、勝利数は17と優秀な数字を残しています。勝利数は2位の
ダイワメジャー産駒の3勝に、14勝差という圧倒的な差をつけていて、単勝回収率は驚愕の202%! もう手が付けられません。
編 馬は中京の芝千二は初めてになりますが、まったく問題なさそうですね。
新 鞍上込みで、逆にプラスに働くとみています。トップハンデですが、56キロなら恵まれた部類に入るのではないでしょうか。
編 上位人気の一角を占めると思いますが、どんな人気でも絶対に買わなきゃですね。
新 軸もアリですし、最低でもヒモには加えておいてください。頑張ってもらいましょう!
★その他の注目乗り替わり★
中京7R ⑧
セルバーグ(
池添謙一→
今村聖奈)
中山11R ⑧
エンプティチェア(
和田竜二→
戸崎圭太)
中山12R ⑬
タヒチアンダンス(
福永祐一→
横山武史)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。