2021年の中央競馬最終開催日となる28日、中山では「第38回
ホープフルS」(GI、芝2000メートル)が行われる。
中距離の2歳NO1を決める一戦で今年、注目を集めるのが
ディープインパクト産駒の
コマンドライン(美浦・
国枝栄厩舎、牡)だ。
6月の東京芝1マイル戦でデビュー。前評判通りに力の違いを見せつける3馬身差の快勝を飾ると、ひと息入った前走の
サウジアラビアRCでは、スローの流れに向こう正面で一気にポジションをあげるスタイルで対応し、2着
ステルナティーアに半馬身差をつけて重賞初制覇を飾った。折り合いが自在で鞍上のC・ルメール騎手の評価も高い逸材。400メートルの距離延長をあっさり克服するようだと、来春のクラシックへの視界も大きく開けることになる。
サトノヘリオス(栗東・
友道康夫厩舎、牡)は中京の未勝利戦、前走のエリカ賞と芝2000メートル戦をたて続けにレコードで押し切った。今回はレース間隔が詰まる点に加え、初の関東遠征も課題となるが、抜群の距離適性の高さを発揮できればあっさり3連勝があっていい。僚馬
フィデル(牡)は
京都2歳Sで0秒1差2着と差のない走りを見せた。素質は見劣らず、伸びしろも十分だ。
ラーグルフ(美浦・
宗像義忠厩舎、牡)は今回と同じ中山芝10ハロンのOP・芙蓉Sを4角中団5番手から直線、力強く伸びて差し切った。今回がキャリア4戦目と実戦経験でも一歩リードしており、同じ舞台で連勝を目指す。
札幌2歳S2着の
アスクワイルドモア(栗東・
藤原英昭厩舎、牡)はデビュー4戦【1・3・0・0】と相手なりに堅実に走れるタイプ。騎乗予定の
武豊騎手は自身の全GI勝利へリーチをかけており、最終関門となったこのレースで大記録達成を目指す。
キラーアビリティ(栗東・
斉藤崇史厩舎、牡)は2走前の小倉芝10ハロン未勝利を差して7馬身差をつけ、圧巻のレコード勝ち。前走の萩Sでは
朝日杯FS3着
ダノンスコーピオンにクビ差敗れたが、3着以下には5馬身以上の差をつけた。性能は互角。
オニャンコポン(美浦・
小島茂之厩舎、牡)は中山の新馬戦、百日草特別と10ハロンで連勝。好位で流れに乗るレースセンスは光る。
ジャスティンパレス(栗東・
杉山晴紀厩舎、牡)も同様に中京の新馬戦、黄菊賞とこの距離で無敗連勝。2戦が5、6頭立てだっただけに多頭数克服がカギだが、決め手はひけをとらない。
ボーンディスウェイ(美浦・
牧光二厩舎、牡)は未勝利、葉牡丹賞とこの舞台で連勝中。適性の高さを武器に上位食い込みを目指す。
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