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京都記念が14日、阪神競馬場で11頭によって行われ、川田騎乗で1番人気のラヴズオンリーユーが、先団から鮮やかに差し切って快勝。一昨年のオークス以来1年9カ月ぶりの復活勝利を飾った。今後は招待状が届いているドバイシーマクラシック(3月27日、メイダン、GI、芝2410メートル)を視野に入れる。2着には3番人気のステイフーリッシュが入り、矢作厩舎がワンツーフィニッシュを決めた。 快晴に包まれた仁川のターフで、これまでの鬱憤を晴らすパフォーマンスを披露した。紅一点のラヴズオンリーユーが鋭く差し切り、一昨年のオークス以来の復活V。3週連続で追い切りで感触を確かめ、初タッグで勝利に導いた川田騎手がうなずいた。 「彼女の走りたいリズムで気持ち良く走ってくれればと思ってスタートしました。道中のバランスもだいぶ良くなっていると思います。何よりも勝ち切った結果が良かったと思います」 道中は2頭が後続を離して引っ張る流れを、4番手で折り合いながら追走。勝負どころから徐々に進出を開始し、直線はメンバー最速となる上がり3ハロン34秒7の末脚を発揮。僚馬のステイフーリッシュに1馬身1/4差をつけて、コースレコードに0秒3差に迫る2分10秒4の好時計で快勝した。 デビューから4連勝でオークスを制覇。だが、その後は同期の牝馬クロノジェネシスやグランアレグリアがGIタイトルを積み上げるなか、勝利から遠ざかった。現状を打破するため、中間は川田騎手の進言でハミをトライアビット(※)に替えるなどして、走りのバランスを改善。コントロールしやすくなって道中の力みも軽減することで、最後の鋭い伸び脚につながった。東京競馬場で見届けた矢作調教師は「本当にうれしい。ここまでいろいろやってきた成果が出たね」と喜びをかみしめた。 今後はドバイシーマクラシック参戦を見据える。昨年は馬が現地入り後に新型コロナウイルスの影響で中止となった苦い経緯があるだけに、「オーナーと相談して、前向きに考えていく。まだもう一段上があると思っている。しっかり調整したい」と意欲を口にした。 輝きを取り戻した樫の女王。まだまだ進化を止めることなく、名牝への道を駆け上がっていく。 (斉藤弘樹) ※トライアビット…ハミ(馬の口に含ませる、主に金属製の道具)の一種。リングの上部が水平になっているのが特徴。口に均一に当たることで馬がリラックスして走ることができ、騎乗者の指示が伝わりやすく、レース中の折り合い向上に効果が期待できる。 ■ラヴズオンリーユー 父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミー、母の父ストームキャット。鹿毛の牝5歳。栗東・矢作芳人厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主はDMMドリームクラブ(株)。戦績11戦5勝。獲得賞金3億1048万9000円。重賞は2019年GIオークスに次いで2勝目。京都記念は矢作芳人調教師、川田将雅騎手ともに初勝利。馬名は「みんなへの愛を込めて。母名より連想」。★14日阪神11R「京都記念」の着順&払戻金はこちら