日本ダービーに挑む駿馬に、生産牧場からエールを送る特別連載「ウマれ故郷から~愛を込めて~」。第2回は、
皐月賞で17番人気ながら4着に健闘した
ウインカーネリアンのコスモヴューファーム(北海道新冠町)だ。
オークスでは生産馬が2、3着と活躍。大一番への期待が膨らんでいる。
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北海道新冠に本場、分場を構えるコスモヴューファームは、昨年の最優秀4歳以上牡馬
ウインブライトの生産牧場として知られ、今年の3歳馬の活躍も目立つ。2頭が出走した24日の
オークスは
ウインマリリンが2着、
ウインマイティーが3着。無敗で牝馬2冠を達成した
デアリングタクトを最後まで苦しめた。
「残り1ハロンではワンツーかも、と夢を見ました。勝った馬は強かったですが、2頭とも能力が高いことを証明してくれました」
山口昌之マネジャー(42)が、手に汗握る大熱戦を振り返る。ダービーには
皐月賞4着の
ウインカーネリアンが参戦。その子馬時代は…。
「けんかをしたり、やんちゃな性格でした。その気の強さがいい方に出ているのでしょうね」
育成の時期に入ると、競走馬として素質の高さも見せた。
「背中が良く、動きは同世代でトップクラスでした。何よりゲート。発馬練習は世代で抜群に速かった。二の脚も速く、だから安定して好位で運べるのでしょう」
皐月賞でも持ち前の先行力を見せ、4コーナーで先頭。17番人気の低評価を覆し4着に入り、5着以内に与えられるダービー切符をつかんだ。
「使われつつ調子が上がってきたようですね。もちろん勝ってほしいですが、ダービーが簡単に勝てるレースではないことも分かっています。ひとつでも上の着順を目指し、
皐月賞4着馬の意地を見せてほしい」
今週も主役の
皐月賞馬をヒヤッとさせるのか。それとも大金星か。牧場関係者は、新冠で
ウインカーネリアンの晴れ舞台をドキドキしながら見守る。(板津雄志)
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