第54回
CBC賞(1日、中京11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝1200メートル、1着本賞金3900万円=出走18頭)サマースプリントシリーズ第2戦は、
川田将雅騎乗で4番人気のアレスバローズが中団追走から鮮やかに差し切り、1馬身1/4差で快勝。デビュー26戦目でうれしい重賞初勝利を飾った。タイム1分7秒0(良)。勝ち馬の後ろから伸びた9番人気
ナガラフラワーが2着に入り、1番人気
ダイメイフジは11着に終わった。
夏の到来を感じさせる日差しを浴び、アレスバローズが覚醒した。6歳にしてつかんだ初タイトル。川田騎手は充実の汗をぬぐい、パートナーをねぎらった。
「いい雰囲気で、リズムよくゲートを出られたのでこれはいいなと思っていました。いつも以上にいい位置で流れに乗って競馬ができて、最後まで頑張ってくれました」
発馬を決めて前半3ハロン32秒7と速い流れになった道中は、中団馬群でじっくり構えた。直線は馬場の真ん中に導き、スパートを開始。グングン加速すると、残り100メートルで先頭に立ってからも気を抜かせず、トップでゴール板を駆け抜けた。今年3月に同舞台で行われたGI
高松宮記念を
ファインニードルで制した鞍上が、夏の電撃戦でも鮮やかな手綱さばきだ。
一昨年の
アイビスSD(
ベルカント)以来の重賞勝利となった角田調教師は、初コンビの乗り役を勝因に挙げた。「脚の使いどころ、仕掛けどころが難しいけど、ジョッキーが先入観を持たずにうまく乗ってくれた。状態はずっとよかったので、展開も含めてようやくはまった」とうなずいた。今後も状態を見極めつつ、サマースプリントシリーズを戦う予定だ。
指揮官が絶賛した川田騎手だが、現状に満足せず、今夏は英国に遠征する。来週、国内で騎乗した後、夏競馬が終了するまで渡英。
ドバイシーマクラシックなどGI4勝のポストポンドを管理したR・ヴェリアン厩舎を拠点に、世界で腕を磨く。
川田騎手は「いい内容で重賞を勝つことができたので、この後も安定してこういう競馬ができればと思います」と結んだ。目前の勝利を追い求めながらも、その目はさらなる高みをにらんでいる。 (川端亮平)
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アレスバローズ 父
ディープインパクト、母タイセイエトワール、母の父トニービン。黒鹿毛の牡6歳。栗東・
角田晃一厩舎所属。北海道日高町・ヤナガワ牧場の生産馬。馬主は猪熊広次氏。戦績26戦6勝。獲得賞金1億4295万7000円。重賞初勝利。
CBC賞は
角田晃一調教師が初勝利。
川田将雅騎手は2011年
ダッシャーゴーゴーに次いで2勝目。馬名は「戦を司る神+冠名」。
