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第65回阪神大賞典(19日、阪神11R、GII、4歳上オープン国際(指)、別定、芝・内3000メートル、1着本賞金6700万円、1着馬に天皇賞・春の優先出走権=出走10頭)クリストフ・ルメール騎乗で単勝1・1倍の圧倒的支持を集めたサトノダイヤモンドが差し切って快勝。重賞4連勝を飾り、優先権を獲得した天皇賞・春(4月30日、京都、GI、芝3200メートル)に向けて好発進を決めた。タイム3分2秒6(良)はコースレコードに0秒1差。1馬身1/2差の2着は2番人気のシュヴァルグランで順当な決着だった。 レース直後の阪神競馬場を支配したのは、歓声ではなく安堵(あんど)感だった。単勝1・1倍の支持を集めたサトノダイヤモンドが、横綱相撲で好発進。ルメール騎手は涼しい顔で振り返った。 「サトノダイヤモンドは今年も強いです。秋に比べて大人になっていて、きょうも能力を発揮しました。この馬に乗るときはいつも気持ちがいいですね」 危なげなかった。序盤は少し力む場面があったが、すぐに落ち着いて後方3番手でじっくり構えた。2周目の3コーナーで中団につけていた昨年の勝ち馬シュヴァルグランが動くと、ピタリとマークする形で進出。先に抜け出した標的を残り100メートル手前でかわすと、グイッともうひと伸びして1馬身半差をつけた。 鞍上は「最初から一緒に乗っていて、今は友達になりました」と、一戦ごとに積み上げてきた絆に胸を張る。安定感抜群の内容に加え、勝ち時計3分2秒6は2001年のナリタトップロードがマークしたコースレコードに0秒1差に迫る好時計。休み明けとしては文句なしの走りで、昨年9月の神戸新聞杯から続く連勝を4に伸ばした。 池江調教師は「以前はじだんだを踏んでいた装鞍所でもおとなしくて、返し馬の前も常歩(なみあし)でゴール板前まで行けた。精神的にも成長している」と目を細める。続けて「1回使ってグンと良くなるタイプなので、上積みは相当あると思う」と、天皇賞・春でのGI3勝目に手応え十分。ルメール騎手も「(2着の)シュヴァルグランはとても強いけど、結構楽に勝てたので天皇賞が楽しみです。きょうは休み明けだったのでまだ強くなる」と力を込めた。 今秋は、昨年見送った凱旋門賞(10月1日、仏シャンティイ、GI、芝2400メートル)に満を持して挑戦する。昨年の年度代表馬キタサンブラックも参戦する天皇賞・春で国内最強を証明し、いざ日本馬初の世界制覇へ。サトノダイヤモンドは、まだまだ輝きを増していく。 (川端亮平)★19日阪神11R「阪神大賞典」の着順&払戻金はこちら レース後談話も掲載