夢月
マカロニスタンダーズ
岡村信将
ジャンヌ
暴君アッキー
第62回産経賞オールカマー(25日、中山11R、GII、3歳上オープン国際(指)、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6700万円、1着馬に天皇賞・秋の優先出走権=出走12頭)吉田隼人騎乗で1番人気に推されたゴールドアクターが横綱相撲で快勝。重賞4勝目を飾り、秋の好スタートを切った。優先出走権を得た天皇賞・秋には出走せず、ジャパンC、有馬記念へと向かう。タイム2分11秒9(良)。3番人気のサトノノブレスがクビ差2着。宝塚記念勝ち馬で2番人気のマリアライトは5着に終わった。 強い主演男優が得意の中山に帰ってきた。昨年の有馬記念馬ゴールドアクターが、横綱相撲の内容で秋初戦をV。GI戦線へ弾みをつけた。 「勝ててよかった。きょうは暑いですけど、僕も頑張りました」 厳しい暑さが残る中、吉田隼騎手が流れる汗をぬぐうが、その表情にはすがすがしさがあった。 昨年のグランプリホースとして1番人気を背負った天皇賞・春は、きついイレ込みと外枠で脚を使ってしまい、12着に大敗。この日もパドックではうるさい面を見せていたが、「天皇賞より落ち着いていましたし、これならいい」と自信を持ってレースに挑んだ。 中団の6番手を追走。エーシンマックスの大逃げにも動じず、じっくりと構える。3~4コーナーでマリアライトが並びかけてきて、さらに内からはサトノノブレスに張られたが、すべてをはね返してきっちり差し切り勝ち。着差こそクビ差だが、内容的には完勝だ。 「3コーナーで(マリアライトが)動く気配は見えたし、内の馬(サトノノブレス)は今年充実している1頭。気にはしていましたけど、ここまでしぶといとは思いませんでした」 ジョッキーは苦笑いするが、「僕の馬も順調にきているので、気を緩めずに状態を維持していけば秋は楽しみです」と、さらなる活躍を確信したようだ。 中川調教師も「体がパンとしてきて、完成形になってきましたね」と充実ぶりに目を細める。この後はジャパンC(11月27日、東京、GI、芝2400メートル)、そして連覇がかかる有馬記念(12月25日、中山、GI、芝2500メートル)へ。「(優先出走権を得た)天皇賞・秋を使わないのは、距離というよりその後のローテーションがきつくなるので。昨年はジャパンCを使えなかったし、今年は期待があります」とトレーナーは意気込む。 天皇賞・春の敗戦で一度は降りたかにみえたGIの主役の座。この秋、スポットライトは再びゴールドアクターに降り注ぐことになりそうだ。 (柴田章利)★25日中山11R「産経賞オールカマー」の着順&払戻金はこちら★今秋の重賞1番人気馬が8連勝 神戸新聞杯のサトノダイヤモンド、産経賞オールカマーのゴールドアクターがそろって1番人気でV。紫苑S(ビッシュ)で始まったJRA重賞の1番人気馬による連勝は、1984年のグレード制導入後の新記録となる「8」となった。これまでは1998年京都4歳特別~武蔵野Sの6連勝。