14日の東京11Rで行われた第20回武蔵野ステークス(3歳上オープン、GIII、ダート1600メートル、14頭立て、1着賞金=3700万円、1着馬に
チャンピオンズカップの優先出走権)は、クリストフ・ルメール騎手騎乗の2番人気
ノンコノユメ(牡3歳、美浦・
加藤征弘厩舎)がゴール寸前で差し切ってV。4連勝で重賞3勝目を飾った。タイムは1分34秒7(稍重)。
ゴールはきわどい大接戦。写真判定に持ち込まれたが、わずかに先着したのは58キロを背負った3歳馬
ノンコノユメだった。古馬相手も過酷な斤量も克服して、堂々の4連勝。チャンピオンズC(12月6日、中京、GI、ダート1800メートル)に向けて大きな1勝を手に入れた。
レースは大外の
セカンドテーブルが果敢に先行。
ニシケンモノノフが内から2番手につけ、
タガノトネールが外から3番手に取り付く。さらに人気の
モーニンは離れた4番手。これに
グレープブランデー、
ゴールデンバローズが続き、
ノンコノユメは後方3番手を進む。直線に向いて
タガノトネールが先頭に立ち、後続を突き放すと、
モーニンはやや反応が鈍い。そのまま
タガノトネールが押し切るかと思われたが、大外から
ノンコノユメがグイグイと迫る。ゴールはほぼ同時。きわどい写真判定に持ち込まれたが、わずかにハナ差、
ノンコノユメが差し切っていた。JRAのダート重賞で3歳馬が58キロ以上を背負って勝ったのは史上初。2着は5番人気の
タガノトネールで、
モーニンはこの2頭から2馬身差の3着だった。
ノンコノユメは、父トワイニング、母ノンコ、母の父
アグネスタキオンという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、山田和正氏の所有馬。通算成績は9戦6勝(うち地方1戦1勝)。重賞はGIII
ユニコーンS、交流GIジャパンダートダービーに次いで3勝目。
加藤征弘調教師は2004年
ピットファイターに次いで
武蔵野S2勝目、クリストフ・ルメール騎手は13年
ベルシャザールに次いで2勝目。
ルメール騎手は「(きわどいゴールの勝敗は)分からなかったですね。写真判定も長かったですし、勝てて本当に良かった。道中の感じは良かったけど、休み明けで58キロを背負っているぶん、追い出してからの反応や、スピードに乗るまでに時間はかかった。いつも頑張ってくれる馬で、レースごとに馬が良くなっている。次のレースもあるので、今回もなるべく消耗させないことを考えて乗りました。チャンピオンズCでも楽しみ。(フランスで起きたテロについて聞かれ)自分の母国だし、とても悲しい気持ちになりました。犠牲になられた人たちに、この勝利を捧げたい。日本の方々にも、フランスに対するサポートをお願いします」とうれしい勝利を振り返りながらも、母国で起きた事件には悲痛な表情を浮かべていた。
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