第1回京都2歳ステークス(29日、京都11R、GIII、2歳オープン国際(特指)、馬齢、芝・内2000メートル、1着本賞金3200万円=出走8頭)今年から重賞に昇格した重要な2歳戦は、W・ビュイック騎乗の6番人気
ベルラップが好位から直線で力強く抜け出して重賞初挑戦で勝利を飾った。タイム2分4秒8(稍重)。2番人気
ダノンメジャーが2着、1番人気の
ティルナノーグは7着に敗れた。
記念すべき第1回の勝ち馬として、その名を刻んだ。
ベルラップが力強く末脚を繰り出して、重賞初制覇。クラシック有力候補に躍り出た。
「ベリーナイスホース。スローだったし、内回りを考えて積極的に位置を取れたのも勝因だけど、何よりこの馬が持っている力を発揮してくれたね」
22日から短期免許で騎乗している英国のウィリアム・ビュイック騎手が満面の笑みを浮かべた。スローペースの中、好位3、4番手を追走。直線では左右にふらつきながらも馬場の真ん中から鋭く伸びた。最後も外から猛追する
ダノンメジャーと接触したものの、先頭でゴール。4コーナーで外に斜行、最後の直線で蛇行(ともに騎手は過怠金5万円)するなど、粗削りな面も見られたが、能力が高いのは間違いない。
「胸を借りるつもりで戦った。最後はフワフワして他馬に迷惑をかけたが、使うごとに良くなっているし、これからも良くなる」と須貝調教師は目を細めた。
今後は未定だが、年内は使わず来年に備える方向。「来年はもっと良くなるよ。ダービーもいいと思う」とジョッキーも将来性を高く評価。昨年までのオープン特別では、2009年
ヴィクトワールピサ、12年
エピファネイアなど、後のクラシックホースが制した出世レース。
ベルラップの未来は明るい。 (渡部陽之助)
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ベルラップ 父
ハーツクライ、母ベルスリーブ、母の父
シンボリクリスエス。鹿毛の牡2歳。栗東・
須貝尚介厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績は5戦3勝。重賞初勝利。獲得賞金4946万2000円。
京都2歳Sは
須貝尚介調教師、ウィリアム・ビュイック騎手ともに初勝利。馬名の意味由来は最終周回。