25日の東京11Rで行われた第17回
富士ステークス(3歳上オープン、GIII、芝1600メートル、16頭立て、1着賞金=4000万円、1着馬に
マイルチャンピオンシップの優先出走権)は、
戸崎圭太騎手騎乗の2番人気
ステファノス(牡3歳、栗東・
藤原英昭厩舎)がゴール前で差し切り、重賞初V。タイムは1分33秒2(良)。
菊花賞に背を向けた3歳馬が、不完全燃焼に終わった前走のうっぷんを晴らした。初の古馬相手にもかかわらず、ゴール前で力強く伸びたのは
ステファノス。馬群をさばけず4着に敗れた
セントライト記念のリベンジを果たし、
マイルチャンピオンシップ(11月23日、京都、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。
レースは、前に行く馬が不在でかなりのスローペース。押し出されるように
コスモソーンパークが逃げたものの、流れは明らかに遅いものとなった。
クラリティシチー、
シェルビーなどとともに1番人気の
ダノンシャークも好位につける展開。直線に向くと、
ダノンシャークが満を持して先頭に立ち、そのまま押し切るかと思われたが、ゴール目前で脚いろが鈍る。そこで外から一気に伸びてきた
ステファノスが、あっという間に差し切り、馬群の中から伸びた
シャイニープリンスの追撃を抑えて先着。うれしい重賞初Vを飾った。クビ差2着が12番人気の
シャイニープリンス。さらに3/4馬身差の3着に5番人気の
レッドアリオンが入っている。
ステファノスは、父
ディープインパクト、母ココシュニック、母の父
クロフネという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)キャロットファームの所有馬。通算成績は10戦4勝。重賞初勝利。
藤原英昭調教師、
戸崎圭太騎手ともに
富士Sは初勝利。
戸崎騎手は「追い切りですごくいい感触を得ていましたが、追い切りよりもレースの方がしっかり動けていましたね。思ったよりスタートも良くて、いい位置で運ぶことができました。手応えが良かったし、しまいの脚もあると思っていたので、自信を持って乗りました。ますます期待できるパフォーマンスを見せてくれたし、乗りやすくていい脚を使う馬なので、上のクラスでもすごく楽しみです」とマイル戦で素質開花を印象付けた3歳馬を高く評価していた。
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