第50回
七夕賞(13日、福島11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4000万円 =出走16頭)サマー2000シリーズの開幕戦は、5番人気の
メイショウナルトが逃げ切って重賞2勝目をあげた。タイム1分58秒7(良)は昨年の
マイネルラクリマの記録を0秒2更新するレースレコード。福島県二本松市出身の
田辺裕信騎手(30)は、地元で重賞制覇となった。次走は昨年勝った
小倉記念(8月10日、小倉、GIII、芝2000メートル)が有力。1番人気
マイネルラクリマは3着に敗れ、連覇はならなかった。
昨年の
小倉記念をコースレコードで制した実力馬が、夏の福島で鮮やかに復活した。
メイショウナルトが好スタートからハナを奪い、後続に影をも踏ませぬ逃げ切り。タイム1分58秒7は
七夕賞のレースレコードで、近走で4戦連続2桁着順だったことが嘘のようだ。
「最近は途中で止める競馬が続いていたようなので、きょうは思い切った競馬を考えていた。自分でペースを作って、のびのび走らせたのが良かった。もともと能力のある馬だから」と殊勲の田辺騎手が胸を張った。
向こう正面から徐々に後続との差を広げていく走りに、場内の約2万人から歓声が上がった。その競馬ぶりは1993年の勝ち馬で、JRA60周年記念競走として実施された今年のメモリアルホースに選ばれた
ツインターボのよう。復活へ導いた田辺騎手にとっても、福島では初めての重賞Vで「地元で勝つチャンスはなかなかないからうれしい」。初コンビながら息の合った人馬が福島のファンを魅了した。